この私立校は全寮制で、学費のほか、寮費や食事代などで、これまでの公立校の10倍以上の年間1万元(約17万円)もかかることも判明。そのため、保護者らは9月1日、市内中心部の市政府庁舎前で強制的な転校に抗議するデモを行ったところ、警官隊が出動して、保護者ら数人を拘束。

 同日午後8時ごろ、保護者ら600人ほどが地元警察局庁舎の前に集まり、拘束されている市民を解放するよう要求したが、翌午前1時ごろ、警官隊がデモ隊に対して警棒などで襲いかかったため、デモ参加者がビール瓶やレンガなどで抵抗するなど騒乱状態に陥ったという。

 北京在住の教育問題専門家はRFAの取材に対して、「このような騒動は各地で頻発している。教育問題が発端だが、実は本当の原因は農民工に対する地元政府の差別的な対応にある」と指摘。地方の状況に詳しい専門家は「いま地方政府は教育問題ばかりでなく、収入格差などの社会問題に直面しており、住民の不満に対応し切れていない状況だ。不満はSNSで拡散しており、新たな問題が次から次へと起こり、地方政府の処理能力が追い付かないのが現状だ。今後もこのような騒動が頻発することが予想される」と分析している。

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