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2018.09.23 08:00  マネーポストWEB

【ドル円週間見通し】米利上げ継続でドル売り・円買い抑制も

市場は3か月ぶりの米利上げは織り込み済み(ウォールストリート)


 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が9月24日~9月28日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は底堅い動きとなりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は25-26日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で今年3回目の利上げに踏み切る公算。利上げ実施後にポジション調整的なドル売りが一時的に増えるとの見方が出ているものの、12月に追加利上げが実施される可能性は高いとみられており、利上げ継続方針を意識してリスク回避的なドル売り・円買いは抑制されることになりそうだ。

 米FRBは政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を現行の1.75-2.00%から2.00-2.25%に引き上げる公算。市場はすでに3カ月ぶりの利上げを織り込んでおり、発表後は調整の売りが出るかもしれない。金融当局者の間では、長短金利差縮小への言及で過度な金融引き締めに慎重な意見も目立っているが、中立的な水準まで利上げを継続することはおおむね一致している。FOMC後の声明でタカ派寄りの姿勢が示されれば、年内の引き締め継続を見込んだドル買いが見込まれる。

 一方、トランプ政権は貿易赤字是正に向けた強硬な通商政策を緩めたわけではないが、中国が人民元安政策を改める方針で、米中貿易摩擦は緩和される方向にある。それを受け、貿易環境の改善を背景とした世界的な株高で、円売り基調が強まる可能性はあろう。

 その他、欧州連合(EU)からの英国離脱(ブレグジット)に関し、英国とEUの条件交渉などで合意に至るにはいくつかの問題・条件が残されているとみられ、交渉は難航しているようだ。双方の要人からの発言でポンドやユーロが急落し、クロス円レートの下落を通じてドル安・円高の相場展開となる可能性があるので注意したい。

【日米貿易協議(FFR)】(24日開催予定)
 日米貿易協議(FFR)の2回目の会合は今月24日になるもようだ。当初は21日開催の方向で調整されていたようだが、米国側の調整は遅れている。来週行われる予定の日米首脳会談で貿易問題について議論される可能性は高いとみられており、市場関係者の間では「茂木経済再生担当相とライトハイザー米通商代表(USTR)などが出席するFFRは日米首脳会談に備えた内容になる」との見方が多いようだ。

【米・連邦公開市場委員会(FOMC)会合】(25-26日開催予定)
 米FRBは日本時間9月27日午前3時に声明を発表し、その後パウエル議長が記者会見する。今回の政策金利引き上げはほぼ織り込み済みで、12月利上げの手がかりを得られればドル買いは継続しそうだ。ただ、今後の打ち止めに観測で利益確定売りも想定される。

【米・4-6月期国内総生産(GDP)確報値】(27日発表予定)
 27日発表の4-6月期国内総生産(GDP)確報値は、拡大基調の維持が期待される。改定値は速報値を予想外に上回り、前期比年率+4.2%と2014年10-12月期以来の高成長を示した。確定値が想定通りの内容となれば、ドル買い材料となりそうだ。

・9月24日-28日週に発表予定の国内外の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)9月CB消費者信頼感指数 25日(火)午後11時発表予定
・予想は、131.5
 参考となる8月実績は133.4で市場予想を大幅に上回った。また、先行指標的な9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は100.8に上昇した。8月のCB消費者信頼感指数では、今後6カ月でビジネス環境の改善や所得増加を予想する比率が7月から上昇していた。9月については、ミシガン大学消費者信頼感の数字が改善していることから、8月の133.4に近い高水準の指数となる可能性がある。

○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合 26日(水)日本時間27日午前3時結果発表
・予想は、0.25ポイントの利上げ
 前回(8月1日)公表されたFOMCの声明では、金利引き上げが、経済活動の持続的な拡大、力強い労働市場の状況、中期的に委員会の目標である2%に近いインフレ率と整合するとの判断が示されていた。最新の米地区連銀経済報告で「ほとんどの地区で貿易に関する懸念、不透明感を指摘」、「貿易懸念、一部企業の投資を抑制」と指摘されているものの、8月の平均時給は前年比+2.9%に上昇しており、労働市場はかなりひっ迫していることから、今回の会合で追加利上げが決定される見込み。

○(米)4-6月期国内総生産確報値 27日(木)午後9時30分発表予定
・予想は、前期比年率+4.3%
 参考となる改定値は、速報値から小幅に上方修正され、2014年第7-9月期以来の成長率となった。輸入や知的財産投資の修正などが反映されたようだ。確報値では、個人消費や貿易が改定値から若干上方修正される可能性がある。改定値で上方修正された知的財産投資の伸びは確報値では修正なしと予想されていることから、全体の成長率は改定値と同水準かわずかに上回る見込み。

○(欧)9月ユーロ圏消費者物価指数 28日(金)午後6時発表予定
・予想は、前年比+2.0%
 参考となる8月実績は前年同月比+2.0%にとどまり、7月実績の同比+2.1%を下回った。(2.1%)から0.1ポイント鈍化した。人件費(賃金)などのサービス価格指数の伸びが鈍化したことが要因。9月についてはエネルギー価格の上昇率は高水準を維持すると予想されるが、サービス価格の伸びは8月並みの水準にとどまるとみられており、全体的なインフレ率は8月実績と同水準になるとみられる。

○主な経済指標の発表予定は、25日(火):(米)7月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数、26日(水):(米)8月新築住宅販売件数、27日(木):(米)8月耐久財受注、28日(金):(日)8月失業率、(日)8月鉱工業生産速報値、(中)9月財新製造業PMI、(米)8月コアPCE、(米)9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)

【予想レンジ】
・111円00銭-114円00銭

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