井上:やっぱり最初は笑っちゃいけないんじゃないかとか、余計なことを考えてしまって、さださんも硬かったですね。でもだんだん普段の調子に戻ってきて。で、最後に何を歌うか、さださん、すごく迷ったんです。「歌わない」という選択肢もあったんですが、さださんは「歌手として歌を届けたい」と。内心、しんみりとした歌で終わるのかなと思っていたら、さださんが選んだのは『春爛漫』。軽快な歌を、しかも途中笑いを誘いながら歌ったんです。最後に楽しく明るい笑顔で終わったというのは、非常に印象的でした。ああ、自分たちが届けないといけないのは、こういうものなんだと、改めて気づかされました。

飯塚:『生さだ』は業界にもファンが多くて、番組内で「隠れ『生さだ』ファン大集合!」と題したコーナーをやったことがあるんですが、その時は五十音順に、赤坂泰彦さん、大杉漣さん、小田和正さん、佐渡裕さん、笑福亭鶴瓶さん、徳永英明さん、登坂淳一さん、中島みゆきさん、南原清隆さん、東山紀之さん、森山直太朗さん、吉永小百合さんの12名の方を紹介しました。吉永さんは番組に直筆ファクスを送ってくれたんですが、さださん、大事そうに持って帰りましたもん(笑)。

井上:松坂慶子さんはスペシャルに出ていただきましたし、他にも爆笑問題の太田光さんとか、日本ハムの栗山英樹監督とか、いろんな方が観てくれているようです。

飯塚:さださんが「嫌だ」と言わない限り、これからも『生さだ』は続けていけるように頑張ります。皆さんもぜひご覧ください。……さださんはともかく、自分たちスタッフの体力が持つのか心配ですが(笑)。

※さだまさしとゆかいな仲間たち・著/『うらさだ』より

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