「ボクね、スキーが大好きなんですよ。毎シーズン必ず行っていました。60歳になった年もやっぱり行きました。それまで特別に年齢のことを気にしたことはなかったのですが、リフト券売り場で突然“60歳からはシニア券がご購入可能です”って勧められたの」
免許証などの身分証明書を確認する前に、顔を見ただけで躊躇なくそういわれたのだという。
「正直“エッ?”ってショックを受けちゃいましたよ。売り場の人も、“この人もしかしたら60歳を超えているかもしれないなぁ”みたいに少しくらい逡巡するのが礼儀でしょって思いました」
“乙女心”は複雑である。
「結構ですって言っちゃおうかと思ったけど、3500円が1500円になるっていうでしょ……思わず、『はい60歳です』って素直に申告しちゃったわ(笑い)」
※週刊ポスト2018年10月12・19日号