投資

【日本株週間見通し】ショック安の落ち着きどころ探る展開に

今週は上にも下にもボラタイルな展開が予想される

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月9日~10月12日の動きを振り返りつつ、10月15日~10月19日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は急落した。2週連続のマイナスとなって週間での下げ幅は1000円超に達した。日本の3連休中に、米国では9月雇用統計を受けて長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に軟調な展開となったことを受けて9日の日経平均は4日続落のスタートとなった。大型連休明けの上海総合指数の急落、一時112円台まで上昇した円高、東京証券取引所の一部における売買システム障害の発生が加わって下げ幅は300円超に拡大した。

 10日は前日までの続落で下げ幅が800円に達していたこともあり、日経平均は5日ぶりの反発を見た。ただ、国際通貨基金(IMF)の世界成長見通し引き下げやトランプ米大統領の利上げけん制発言、為替相場も円高傾向が続いていることもあり、反発は限られたものとなった。

 米長期金利の上昇とムニューシン財務長官が人民元下落について中国政府による為替操作を調査する方針を示したことで、米中関係悪化への警戒感が広がり10日のNYダウが831.83ドル安と急落すると、11日の日経平均は一時1000円を超す急落と全面安商状になった。大引けの日経平均は前日比915.18円安で、2月6日の1017.84円安、3月23日の974.13円安に続き今年3番目の下げ幅を強いられた。11日は3日続落となったNYダウと対ドルで111.80円台の円高を受けて日経平均も続落。しかし、オプションの特別清算指数(SQ)算出を通過し、時間外取引で米国株価指数先物が上昇し、上海総合指数もプラス圏に切り返したことで、買い戻しの動きも加わり日経平均は反発に転じた。なお、日銀のETF買い入れは12日まで5営業日連続で実施されている。

 今週の日経平均は上にも下にもボラタイルな展開が予想される。テクニカル的には25日移動平均線はおろか75日移動平均線、さらに200日移動平均線まで売り込まれて、ここまでの上昇相場に亀裂が入った。しかし、日経平均の週足ベースでは今年4月以降の下値トレンドラインである52週移動平均近辺で踏みとどまったことは一筋の光明だ。まずは、このショック安の落ち着きどころを探る展開となる。

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