「今は向こう(米国内)で修行中の身。それをどこで生かすかまでは、まだ考えていない。でも、将来的には可能性はあると思う」
これまで日本球界復帰について明言したことはなく、昨年6月には日本のスポーツ番組で、「監督については本当に考えてない」と否定していた。
「日本球界復帰となれば単身赴任生活になりますが、次男はまだ1歳。もう少し家族と過ごす時間が欲しいというのが本音のようです。とりわけ巨人軍の監督となれば、メジャー移籍時に確執が生まれたナベツネさんの存在が大きく、彼が退くまでは受諾しないと見られていました。なので、番組での彼の発言は驚きましたね……」(巨人番記者)
この1年で起きていた松井氏の変化について、前出の在米ジャーナリストが語る。
「打撃コーチとしてマイナー選手を見るなかで、指導者としての自信を付けてきたのは間違いない。松井氏が2Aで指導したアーロン・ジャッジが2017年にメジャー新人記録の52本塁打を記録するなど、その育成力はヤンキース幹部も認めています。確かな“手応え”が掴めてきたからこそ、『将来的な可能性はある』という発言に繋がった。今すぐではないが、いつかはやる。そんな意思の現われだと思います」
もうひとつ、松井氏の心を揺らす出来事があった。恩師である長嶋茂雄氏の入院だ。7月に緊急入院して以降、長嶋氏の容態を常に気にかけていたという。