• TOP
  • 特集
  • 「アホ・バカ分布図」著者第2弾、放送禁止用語に切り込む

特集

2018.11.04 15:59  週刊ポスト

「アホ・バカ分布図」著者第2弾、放送禁止用語に切り込む

「この投稿は非常に面白かったのですが、女性器を意味する言葉は放送禁止用語なので、テレビでは放送できず“不採用”となってしまいました。しかし、『アホ・バカ』刊行直後に50代以上(戦前生まれ)の、まだ古い方言が残っていた世代を対象に行なった全3261市町村(当時)へのアンケートでも、『女陰・男根』の方言が全国で違うことは分かっていた。先行研究は皆無だったし、女性器だけ放送できない言葉なのも腑に落ちなかったので、テレビでできないなら本にしようと思ったのです」

 以来、松本氏は23年間の月日と私費3000万円を注ぎ込み、膨大な史料を研究。新著『全国マン・チン分布考』を上梓した(「女性器」の呼び名分布図を別に掲載)。

◆「マン」は雅な言葉

 冒頭、女性が「おまん」と言った「饅頭」(マンジュー)も実は女性器の呼称のひとつで、岩手県などの東北地方北部や、鹿児島県などの九州地方南部と、東西に広く分布している。松本氏は「女性器が饅頭に例えられるようになったのは室町時代以降」という。

「中国から渡来した饅頭が日本で定着したのは室町時代の京都だったとされます。蒸したての饅頭の丸くて柔らかそうな外観が、幼少期の女児の女性器に似ていることから、直接的な表現を避けて『マンジュー』と呼ばれるようになったと考えられ、1752年の大坂の史料に、乳母が年頃の娘に『お嬢様のはまだお饅頭でございますわね』と話す小咄が残っています。同時期の江戸には、大人の女性器を『毛饅頭』と呼んで区別する記述もある。当時の饅頭は高級品ですから、それだけ上品さを備えた呼び方だったのです」(松本氏)

関連記事

トピックス