しかし、そうした「正論」が韓国世論を動かす期待は薄い。前出の黒田氏が言う。
「実は韓国の中でもファクトを重視する良心的な研究者は存在します。資料を客観的かつ冷徹に分析し、ある種のセンチメンタリズムで描かれてきた“かわいそうな徴用工”を否定するものです。一般人のなかでも、韓国を訪問した際にタクシーの運転手さんから『我が国は反日をやりすぎじゃないか』『自分たちにも責任がある』などの声を聞いたこともある。でも、それらは韓国では公にはなかなか言えないのが現実です」
※週刊ポスト2018年11月23日号