どうしてもウイスキーや焼酎をストレートやロックで飲みたい場合は、必ず「チェーサー」を横に置くようにしたい。管理栄養士の磯村優貴恵氏がいう。
「強いお酒を飲むときは、水を飲みながらにしたほうがいいでしょう。アルコールが肝臓で代謝される際、水分が大量に使われるため、飲酒時は脱水症状を招きやすい。脱水症状になると、アルコール血中濃度も上昇します。そのため水分の補給は欠かせません。
チェーサーでの水分補給は、ソーダ割りや水割りに比べて、ゆっくりお酒を飲むことができるため、アルコール摂取量を抑えることにも繋がります」
日本ソムリエ協会の名誉ソムリエでもある秋津医院院長の秋津壽男医師は「酒の温度」にも気を配るべきという。
「アルコールは体温近くの温度でもっとも吸収効率がいい。冷たいお酒はすぐに体内で吸収が始まらないうえ、クイクイと速いペースで飲んでしまうため気がつけば飲み過ぎているということになりやすい。
その点、温かいお酒は胃腸を温め、自律神経のバランスを整えます。日本酒なら熱燗やぬる燗、焼酎ならお湯割りがいいでしょう。水割りにする場合も、氷は少なめにしたほうがいい。私はビールもあまり冷やさず、ぬるいまま飲んでいます」
キンキンに冷えた生ビールやハイボールの魅力には抗いがたいが、体のためには“ほどほど”がいいようだ。
※週刊ポスト2018年12月7日号