しかし、学術的な分野でこれほど踏み込んだ研究は存在しなかった。ローブ教授は、地球の生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生したという“パンスペルミア説”を科学的に研究しており、UFOの存在を立証することが、それを造る“地球外生命体”の存在に繋がるとしている。この発見は「進化論」を覆す可能性すらあると、ローブ教授は力説する。
「地球の生命は約38億年前、海の中で生まれたものが起源だというのが現在の学説です。しかし、私は“生命のタネ”のようなものが宇宙から地球にやってきて、それが進化したと考えている。地球だけに宇宙で唯一の知的文明があると思うのは傲慢で、私たちの住む太陽系の外からやってきたものを調べることが、生命の起源を知る手がかりになると考えます。すでにオウムアムアは観測不能な位置まで離れてしまいましたが、新たな太陽外天体が飛来した時、人類はまた一歩、そのルーツに近づくはずです」
再び「偵察者」が、我々の前に姿を現わす日は来るだろうか。
※週刊ポスト2018年12月14日号