国内

「こんな言葉流行った?」流行語大賞への違和感払拭への提言

満場一致で皆が納得できないのはなぜ?(写真:時事通信フォト)

 2018年の「ユーキャン新語・流行語大賞」は、平昌五輪カーリング女子日本代表の「そだねー」に決定した。毎年この賞に対しては「そんな言葉聞いたことない」や「そんなに流行ったか?」などの異論が出るが、「そもそも選考方法が誰もが納得のいく形ではない」と述べるのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。以下、中川氏の提言だ。

 * * *
 私自身はトップ10に入った「ご飯論法」と「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は知りませんでした。まぁ、積極的な政権批判派ではないのと、NHKの『チコちゃんに叱られる!』という番組を見ていないから知らないのでしょう。というわけで、人はそれぞれに流行語があるわけで、それを強引に審査員の判断で決めてしまうのが流行語大賞ってヤツです。

 流行語大賞の内情に詳しい千葉商科大学国際教養学部専任講師・常見陽平氏のブログエントリー〈「流行語大賞」に「知らねえよ」と絡む奴、恥ずかしいからやめなさい〉(11月8日)によると、そもそも以下の前提があると言います。

・別に公的な機関が運営しているわけではなく、『現代用語の基礎知識』や、ユーキャンのプロモーションを兼ねたイベントである。
・この時期に発売される『現代用語の基礎知識』に載っている言葉から選ばれる。出版スケジュールを考えると、9月いっぱいくらいまでに世に出た言葉がギリギリ。
・自由国民社および大賞事務局がノミネート語を選出し、選考委員会によってトップテン、年間大賞語が選ばれる。

 完全に主観に基づく賞なわけで、となれば、別に朝日新聞や産経新聞が、あるいはどこかの大学の社会学部が「これがワシらの流行語大賞!」とやってしまってもいいわけなんですよね。「今年の言葉大賞」なんてものを新設し、「ワシらは10月と11月と12月の言葉も入れてまっせ」と元祖に対するアドバンテージを明確に表してしまう。あるいはかつての「加勢大周vs新加勢大周」のように「新・新語・流行語大賞」なんて名乗ってしまうのもアホらしくていい。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン