野党の論理としては、「サイバー担当ならそれぐらい知らなきゃ話にならない」ってことで、それは一理あるよ。だけど、そもそも桜田さんってのはストリップ劇場やフーゾク店の「雇われ店長」みたいなもんなんだからさ。
仕事は何にも期待されてないけど、ガサ入れがあったときに“責任者”として捕まるアレだよ(笑い)。単なる“置き物大臣”だってわかりきってるのに、それをグチャグチャ言ってもしかたないよ。
「五輪」と「サイバーセキュリティ」の仕事なんて、真剣にやろうとしたら、兼任でできるわけないだろ。デパートで食品フロアの漬物売り場と紳士服フロアの靴下売り場を、1人の主任が掛け持ちしているようなもんなんでさ。
本当は、大臣なんて仕事をしてくれないほうが官僚にとっちゃ都合がいい。民主党政権時代、「ミスター年金」なんて呼ばれてた長妻昭って代議士が厚労大臣になったことがあったよな。
だけど、官僚たちの抵抗にあって、何もできないまま辞めることになっちゃった。下手に「やるぞ~!」なんて鼻息荒くやってくる大臣より、「わかんないからよろしくね」ってタイプのほうがうまくいくってオチなんだよ。
だけど、桜田さんはお飾りにしたってもうちょっと言い訳のセンスがあったほうがいいね。その点、勉強しといたほうがいいよ。
だけど、安倍(晋三)さんが首相になってから、ニッポンは大臣が増えすぎてるよ。色んな問題から目を逸らすために、新しいキャッチフレーズを作って話題作りしてるだけじゃないかってさ。「働き方改革」「女性活躍」「地方創生」とかさ。もう「一億総活躍」なんて何がなんだかわからない。まるで“一億玉砕”の戦時中みたいに統制するんじゃないかって勘違いしちゃいそうだよ。
取材協力■井上雅義
※週刊ポスト2018年12月21日号