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2018.12.16 21:00  マネーポストWEB

【ドル円週間見通し】追加利上げ織り込み、継続期待は後退か

18-19日開催のFOMCで今年4回目の利上げに踏み切るとみられる(ウォールストリート)


 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が12月17日~12月21日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円はもみ合いか。米連邦準備制度理事会(FRB)は18-19日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、今年4回目の政策金利引き上げに踏み切るとみられ、FOMC会合に向け織り込みが進みそうだ。ただ、利上げ継続期待が低下した場合、ドル買いはやや縮小する可能性もあろう。

 11月7-8日の会合では、足元の好調な経済を背景に引き締め姿勢を維持しながらも、中立的な水準への到達が速まるとの見方から、FRBが利上げ停止時期などを議論したことが議事要旨から明らかになった。その後、当局者は米景気のピークアウトや中立金利の到達に言及しており、2020年までの利上げシナリオについて引き締めペースを緩めるとの思惑が広がっており、年末に向けドル買いはやや後退しそうだ。

 欧州発のリスク要因に対しては、過度な警戒は後退しているが、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は足元の経済指標の弱さを指摘するなど、ややハト派寄りに振れており、ユーロの上昇を抑制する材料となろう。また、欧州連合(EU)からの英国離脱(ブレグジット)については協定案の議会承認は困難な状況が続いており、ドル買い材料になるとみられている。

 一方、米中両国は貿易交渉をスタートさせ、通商問題などを巡る両者の対立は解消に向かいつつある。これまでは、米中対立による世界経済の減速を警戒してリスク回避的な円買いが目立っていたが、今後は米中関係の改善を受けてリスク回避の円買いは縮小する可能性がある。その際は、クロス円での円売りが拡大し、ドル・円相場に対する支援材料になると予想される。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)】(18-19日開催予定)
 18-19日開催のFOMCの会合で現行の政策金利は2.00-2.25%から2.25-2.50%に引き上げられる公算。会合終了後の声明、経済予測、FRB議長会見から来年以降の利上げペース鈍化に思惑が広がれば、ドルは伸び悩む可能性がある。

【米・7-9月期国内総生産(GDP)確報値】(21日発表予定)
 21日発表の7-9月期国内総生産(GDP)確報値は、拡大基調を維持できるか注目される。同指標の改定値は、速報値から横ばいの前期比年率+3.5%とやや高い成長を維持した。確報値が上方修正された合、株高を通じてドル買いに振れそうだ。

・12月17日-21日週に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)11月住宅着工件数 18日(火)午後10時30分発表予定
・予想は、123.3万戸
 参考となる10月実績は前月比+1.5%、123万戸。また、先行指標となる10月建設許可件数は前月比-0.6%、126万件。10月は集合住宅の着工件数が回復した。11月については建設許可件数が伸び悩んでいることから、10月実績とおおむね同水準になるとみられる。市場予想は妥当な水準か。

○(日)11月貿易収支 19日(水)午前8時50分発表予定
・予想は、-6300億円
 参考となる11月上中旬の貿易収支は-6561億円。輸入額は前年同期比で5000億円以上増えており、赤字額は前年同期の約7倍に膨らんだ。昨年11月の貿易収支は+1052億円となったが、今年11月の貿易収支は最終的に6000億円程度の赤字となる可能性が高いとみられる。

○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合 19日(水)日本時間20日午前4時結果判明
・予想は、0.25ポイントの利上げ
 米国内における半数以上の地域で労働力不足による生産の抑制が発生していること、企業景況感、消費者信頼感はおおむね良好であることから、0.25ポイントの追加利上げが決定される見込み。今回公表されるFOMCの声明にも「さらなる緩やかなフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジの引き上げ」との文言が含まれる見込みだが、FOMCの経済・金利予想で政策金利、インフレ見通しは若干引き下げられる可能性がある。

○(日)日本銀行金融政策決定会合 20日(木)決定会合の終了予定時刻は未定
・予想は、金融政策の現状維持
 日本銀行は今月19-20日開催の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定する見込み。政策金利のフォワードガイダンスについては、すでに2018年度以降における物価見通しを引き下げていることから、「当分の間、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持する」との方針を再確認するとみられる。長期国債買い入れについては、保有残高の増加額年間約 80 兆円をめどとしつつ、弾力的な買入れを実施する方針を維持する可能性が高い。

○その他の主な経済指標の発表予定
・17日(月):(欧)10月ユーロ圏貿易収支、(米)12月NY連銀製造業景気指数、(米)10月ネット長期TICフロー
・19日(水):(米)11月中古住宅販売件数
・20日(木):(欧)10月ユーロ圏経常収支
・21日(金):(日)11月全国消費者物価コア指数、(米)7-9月期国内総生産確報値、
(米)11月耐久財受注、(米)11月PCEコア指数

【予想レンジ】
・レンジ:112円00銭-115円00銭

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