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2018.12.17 15:00  マネーポストWEB

家族みんなで再出発、「死後離婚」で子の氏を旧姓に変更する方法

新しい戸籍に入れるための手続き

 近年急増している死後離婚の代名詞といえば「姻族関係終了届」だが、この届には姓を戻す効力はなく、離婚のように姓が変えられるわけではない。旧姓に戻すには、「復氏届」を提出しなくてはならない。

 ただし、復氏届で旧姓に戻すことができるのは、生存配偶者のみ。子供の姓を自分と同じ姓に変更するには、別途、届出が必要だ。その手順を紹介する。

【STEP1】子の姓を変更する

 復氏届を提出して亡き夫の戸籍を抜けても、ふたりの間に生まれた子供の籍はそのまま、亡き夫を筆頭者とする戸籍に残っている。

「子供も一緒に戸籍を移したい場合は、自分の子を実家の親の戸籍に入れることはできないので、新しい戸籍を作る必要があります。その場合は、まず家庭裁判所に『子の氏の変更許可申立書』を提出して許可を得る必要があります」(弁護士の佐藤みのりさん)

 子が15才未満の場合は親が子の法定代理人として申し立てることができるが、15才以上なら、本人が申立人となり、家庭裁判所に出向く。

 申し立てにかかる費用は、子1人につき収入印紙800円+郵便切手数百円程度(裁判所によって異なる)。書類が受理され、裁判所の職員から形式的な審査を受け、許可が得られる。

【STEP2】新しい戸籍に入れる

 裁判所から「子の氏の変更許可」の審判書謄本が発行されたら、それを持参して入籍届を提出する。子が複数人いる場合、まとめて提出することはできず、1人につき1通必要になる。

 届出先は、子供の本籍地または、届出人の住所地の市区町村役場だ。届出人は「子の氏の変更許可申立書」と同じく、15才未満の場合は法定代理人として親が手続きを代行できるが、15才以上の場合は本人となる。

◆子の姓の変更は、タイミングを考える

 子供がまだ小さい場合はそれほど関係ないが、小学生以上の子が姓を変更する場合、学期途中での変更を避けたり、進学や転校のタイミングに合わせて行われることが多い。

 また、親は復氏届を提出して旧姓に戻したものの、子供たちは亡き夫の姓をそのまま名乗り続ける、別々の戸籍を選択するケースもある。

 愛知在住の吉川悦代さん(仮名・52才)は、浮気癖があり別居中だった夫が急死したため、戸籍を抜けることで夫から解放されたいと、旧姓に戻すことを強く願った。しかし、当時中学生だった息子は姓の変更を望まなかったという。

「姓名判断の本を見て、夫の姓に最適の名前をつけたので、私の旧姓との相性はあまりよくありませんでした。何度も相談し、お互い納得して母と息子が別の姓で暮らしていくことを選択したんです。

 生活面での不便さはほとんどありませんでしたが、学校に提出する書類、携帯電話の支払いなど、同居していても名字が違うため、親子関係であることをその都度証明する手間がかかり、大変でした」(吉川さん)

 吉川さんのように、死後離婚を選択する前に、子供ときちんと話し合うことが必要だ。死後離婚経験者で夫婦問題カウンセラーの高原彩規子さんは、こう語る。

「自分にとっては、生前から憎い夫、一日も早く縁を切りたい義親でも、子供には大好きな父親、やさしい祖父母かもしれません。届けを出すことで自分に流れる父方の血を否定されたと傷つく子もいます。

 なぜ提出したいのか、今後の子供と義親との関係がどうなるのかなどを子供にも伝えること。そして、親として子供の気持ちをいちばんに考え、受け止めることが大切だと思います」(高原さん)

 姻族関係終了届も復氏届も、迷いがあるうちは提出せず、子が成人するまで待っても遅すぎることはない。

※女性セブン2018年12月20日号

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