◆「小沢の乱」で誕生した非自民・細川政権
自民党長期政権崩壊の立役者となったのが小沢一郎氏だ。
「功罪相半ばするが、2度の政権交代を実現。平成史には欠かせない政治家」(筆坂秀世・元共産党参院議員)
小沢氏は海部内閣で自民党幹事長に就任して小選挙区制導入の「政治改革」を掲げたが、次の宮沢喜一首相が政治改革に消極姿勢をとると、内閣不信任案に賛成して倒閣に動く。宮沢首相は衆院を解散、この1993年総選挙で自民党は小沢氏ほか大量の離党者が出て過半数割れに追い込まれた。
総選挙後、小沢氏は社会党、自民党離党組の新党さきがけなど8党派による非自民・非共産の連立内閣を誕生させ、日本新党の細川護煕氏を首相に担いだ。社会党の土井たか子氏が衆院議長に就任する。
この自民党敗北から細川内閣成立までの“残務整理期間”に宮沢内閣の河野洋平・官房長官が発表したのが「河野談話」である。