こうした生まれ変わりの事例は、自然科学の見地からも真剣に研究されている。その代表的な研究機関が、米バージニア大学医学部の知覚研究室だ。
1967年に前身となる研究室を立ち上げたイアン・スティーブンソン教授を中心に、前世の記憶を持つ子供たちへの聞き取りを進め、現在までに世界40か国で2600例以上を収集している。同研究室で客員教授を務めた経験を持つ、中部大学教授の大門正幸氏が語る。
「研究の背景にあるのは、“人間の意識は肉体と独立して存在することができるのか”という、古くから科学が挑んできた問いかけです。実際に生まれ変わりの経験を語る人の主張を検証し、判断することは、研究のテーマとして価値があることだと考えています」
※週刊ポスト2019年1月11日号