スポーツ

稀勢の里にモンゴル勢の罠、横綱昇進の瞬間から悲劇が発生

ついに引退した稀勢の里(共同通信社)

 2017年1月に19年ぶりに誕生した日本出身力士の横綱・稀勢の里。しかし、その昇進の瞬間から、悲劇は始まっていた。その結果、8場所連続休場や、場所をまたいでの8連敗など、数々の不名誉な記録を残しての引退へ繋がったのだ。

 2014年5月に鶴竜が昇進して以降、白鵬と日馬富士によるモンゴル3横綱時代が2年以上も続いていた。

「3人のうち、中盤戦までに星の取りこぼしがなかった横綱が優勝をさらうパターンが続きました。そんな状況に割って入ろうとしたのが稀勢の里でした」(相撲担当記者)

 ただ、牙城を崩すのはそう簡単ではなかった。

「2017年初場所14日目に稀勢の里は初優勝を決め、翌日の千秋楽の結びの一番が白鵬戦だった。この時、親方衆の間で話題になったのが、白鵬が取組前の支度部屋で、“左四つ”になる立ち合いの稽古を繰り返していたこと。

 左四つは稀勢の里が得意なかたちで、白鵬は本来、右四つ。“稀勢の里が得意なかたちから圧勝し、力の差を見せつけよう”と考えたのではないか。結果は、稀勢の里がすくい投げで勝つ一番となったが、白鵬が相手をとことん敵視していることがよくわかった。場所後に稀勢の里が綱を張ったことで、モンゴル勢にそれまでの安定した体制を維持したいという発想が生まれるのは自然なこと。“稀勢の里を潰せ!”とばかりに全力で向かっていった」(同前)

 その洗礼を、新横綱として迎えた2017年3月場所でいきなり受ける。

関連記事

トピックス

自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
野球人・江夏豊が球界に伝えておくべきことを語り尽くす(撮影/太田真三)
【江夏豊インタビュー】若い才能のある選手のメジャー移籍は「大いに結構」「頑張ってこいよと後押ししたい」 もし大谷翔平と対戦するなら“こう抑える”
週刊ポスト
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
11月下旬に札幌ススキノにあるガールズバーで火災が発生(右はInstagramより)
【ススキノ・ガルバ爆発】「男は復縁の望みをまだ持っていた」火をつけた男は交際相手A子さんを巻き込んで死のうと…2匹の犬を失って凶行に
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン