ライフ

高血圧治療の薬代、種類によって30年で50万円の価格差

効果は大事だが薬価も気になる

 日本高血圧学会が定める「高血圧治療ガイドライン」では、降圧作用を持つ第1選択薬として「ACE阻害薬」「ARB」「カルシウム拮抗薬」「利尿薬」という作用機序の異なる4種類の薬剤を挙げている。

 医師は基本的にこれらの中から処方するが、実は4種の薬剤には大きな価格差がある。医薬情報研究所取締役で薬剤師の堀美智子氏が話す。

「たとえば、ARBの『ミカルディス錠』は、1錠(80mg)159.3円ですが、別のARBの『レニベース』は1錠(10mg)約60円と、1錠あたりの薬価に100円もの開きがあるのです」

◆30年なら50万円の差

 さらには、利尿薬の『トリクロルメチアジド』は1錠(2mg)10円と、前出の『ミカルディス錠』と比較すると150円の差が生じる。

 1日1錠を、50歳から80歳までの30年間飲み続けると仮定すると、差額は150円×365日×30年=約164万円になる。3割の自己負担額に換算しても、50万円を超える差がついてしまうのだ。

 一生服用し続ける薬となり得るだけに、“医者の言いなり”で飲み続けた結果、患者が損をしているとしたら納得がいかない。より低価格の薬に替えてもらうことはできないのか。北品川藤クリニック院長・石原藤樹医師が言う。

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン