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2019.03.03 08:00  マネーポストWEB

【ドル円週間見通し】米利上げ休止の思惑、ドル買い一服も

ドル円相場の今後の見通しは?


 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が3月4日~3月8日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円はもみ合いか。米長期金利の下げ渋りや米中通商協議の長期化で、ドル選好地合いとなりそうだ。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利をしばらく据え置く公算であることから、リスク選好的なドル買いがさらに強まる可能性は低いとみられる。

 7日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会では、新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)に関し議論されるとの見方が強まり、金融緩和継続を受けたユーロ売りがやや強まる可能性がある。また、欧州連合からの英国の離脱(ブレグジット)に関しては延期の観測が広がるなか、2回目の国民投票の実施を労働党が主張している。国内政治不安や解散・総選挙の思惑が広がっており、欧州通貨買い・米ドル売りがただちに広がる可能性は低いとみられる。

 雇用統計などの重要経済指標が市場予想を上回った場合、早期追加利上げを期待したドル買いも入りやすいだろう。また、米中通商協議は長期戦となり、紆余曲折の展開となれば安全通貨としてドルが選好されやすい。ただ、パウエルFRB議長の議会証言では追加利上げに慎重であることを意識させる発言が少なくなかった。3月19-20開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利は据え置きとなる公算。ドル・円は年初来高値圏で推移しているが、新たなドル買い材料が提供されない場合、ドルの上値は重くなる可能性がある。

【米・2月ISM非製造業景況指数】(5日発表予定)
 5日発表予定の2月米ISM非製造業景況指数は57.2と、1月の56.7を上回る見通し。米連邦準備制度理事会(FRB)の3月利上げ観測が後退しているが、想定以上に強い内容となれば株高・ドル高を誘発する手がかりとなりそうだ。

【米・2月雇用統計】(8日発表予定)
 8日発表予定の2月米雇用統計は、失業率3.9%(前回4.0%)、非農業部門雇用者数は前月比+18.5万人(同+30.4万人)、平均時給は前年比+3.3%(同+3.2%)と見込まれる。失業率や賃金の改善は利上げ期待を高める要因に。

・3月4日-8日週に発表予定の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(欧)1月ユーロ圏小売売上高 5日(火)午後7時発表予定
・予想は、前月比+1.0%
 参考となる12月実績は前月比-1.6%と急減したが、市場予想とおおむね一致した。食品を除く売り上げやオンライン販売の減少が要因。ドイツの小売売上高が大幅に減少したことも影響した。1月はドイツの小売売上高の反動増が予想されるが、オンライン販売の大幅な増加は期待できないことから、ユーロ圏全体の売上高は市場予想を下回る可能性がある。

○(米)12月貿易収支 6日(水)午後10時30分発表予定
・予想は、-542億ドル
 参考となる11月実績は-493億ドル。携帯電話端末と石油製品の輸入が減少したことによって貿易赤字は縮小した。ただし、12月の前渡し商品貿易収支は-795億ドルで赤字幅は11月の705億ドルから大幅に拡大しており、サービスを含めた12月の貿易収支は500億ドルを大幅に上回る赤字となる可能性がある。

○(欧)欧州中央銀行(ECB)理事会 7日(木)午後9時45分結果発表予定
・予想は、主要政策金利の据え置き
 1月の議事要旨によると、新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)に関する分析をすみやかに進めるようスタッフに求めていたことが判明した。ユーロ圏経済の減速に備えた措置とみられる。ECBが量的緩和策を再び導入することは困難だが、長期間にわたって銀行に低金利の資金供給を行う必要があると判断している。主要政策金利の引き上げ時期については特定しない方針を維持するとみられる。

○(米)2雇用統計 8日(金)午後10時30分発表予定
・予想は、失業率は3.9%、非農業部門雇用者数は前月比+18.5万人
 1月の米雇用統計では、政府機関の一部閉鎖の影響で失業率は上昇したが、雇用の拡大は続いていることがわかった。2月については、失業率の低下が予想されるが、非農業部門雇用者数の伸びは1月実績を下回る見込み。平均時給の伸び率は前年比+3%を維持する見込みだが、インフレ加速を示唆するデータではないとみられる。

○その他の主な経済指標の発表予定
・4日(月):(欧)1月ユーロ圏生産者物価指数
・5日(火):(米)12月新築住宅販売件数
・6日(水):(米)2月ADP雇用統計
・7日(木):(欧)10-12月期ユーロ圏域内総生産
・8日(金):(日)10-12月期国内総生産改定値、(日)1月経常収支

【予想レンジ】
・110円00銭-113円00銭

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