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2019.03.10 08:00  マネーポストWEB

【日本株週間見通し】世界景気後退を警戒 落ち着きどころは

今週の日経平均は落ち着きどころを探る展開か


 投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の3月4日~3月8日の動きを振り返りつつ、3月11日~3月15日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は下落した。8日にかけて今年初めての4日続落で、週間ベースでは4週ぶりのマイナスに転じた。週初4日の日経平均は2日続伸で21800円台に乗せた。3月中旬に開催観測がある米中会談で両首脳が貿易協定案の署名も可能との見解を米政府高官が明らかにして前週末のNYダウが4日ぶりに反発、為替も1ドル=112円台の円安に振れる場面があったことを好感した。週明け4日の米国市場は、米中通商交渉の今後を見極めたいとの思惑から売りが先行してNYダウが反落した、これを受けて5日の日経平均も3日ぶりにマイナスとなった。前日までの続伸で日経平均は436円強の上昇を見ていることから利益確定売りが広がった。ただ、2月の国内ユニクロ既存店売上高が2カ月ぶりのプラスだったファーストリテイリングが逆行高となり日経平均を下支えした。

 中国が2019年の国内総生産(GDP)の成長率目標を引き下げたことを嫌気して5日のNYダウは小幅続落し、6日の日経平均も続落した。中国経済への警戒感から積極的な押し目買いは乏しく、日経平均は21500円台に水準を切り下げた。NYダウが3日続落したことを受けた7日の日経平均は3日続落となった。経済協力開発機構(OECD)が世界経済見通しを下方修正したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)でも多くの地域で景気減速が指摘されたことを嫌気したニューヨーク市場の流れが東京市場にも波及した。そして、欧州中央銀行(ECB)が7日、2019年のユーロ圏の経済成長率見通しを引き下げ、欧州株が全面安となるとNYダウも前日比200.23ドル安と下落した。

 世界的な景気後退を警戒した欧米株安の流れから8日の日経平均も朝方から売りが先行して一段安の4日続落で始まり、その後に上海総合指数がマイナスでスタートすると日経平均は下げ幅を462.94円に広げて、一時2月15日以来となる21000円割れとなった。ただ、5日と7日に続く日銀のETF(上場投資信託)買い入れもあって大引けでは21000円台をキープした。なお、日経平均先物・オプション3月限のメジャーSQ(特別清算指数)値は21348.40円だった。

 今週の日経平均は落ち着きどころを探る展開となりそうだ。NYダウ、日経平均ともに、米中貿易協議の進展を期待・好感する形で年初から上昇してきた。3月に入って上昇一服感が浮上していたタイミングだけに、世界的な景気後退のニュースは相場にとってネガティブな反応が強まっている。

 2月米ADP雇用統計が予想を下回り、12月米貿易赤字が10年ぶりの高水準、OECDが世界経済見通しを下方修正、米ベージュブックで多くの地域で景気減速が指摘、ECBが利上げの時期を先延ばしし2019年のユーロ圏経済成長見通しを0.6ポイント減の1.1%に引き下げ、8日に発表の中国2月の輸出入はともに減少と、欧米そして中国の景気後退に関する悪材料が立て続けに浮上した。世界経済を巡る悪化懸念が再燃するなか、日本時間8日の22時30分に発表の米2月雇用統計の内容次第では、週明けも波乱が予想される。

 今週は2月の鉱工業生産・小売売上高など中国の経済指標が14日の日本時間午前11時と取引時間中に発表が集中することも注目点だ。また、テクニカル面での悪化も顕著に表れている。日足ベースで見た日経平均は5日移動平均線を大きく下回るとともに、21223円近辺を走る25日移動平均線を1カ月ぶりに割り込んだ。下落中の75日移動平均21085円も終値で下回り、この75日線がひとまずのブレーキラインとして働いてくるかが今後の焦点だ。週足ベースでは21620円近辺にある26週移動平均線から下放れて、20691円近辺を走る13週移動平均線が一つの下値メドとして意識されそうだ。

 一方、物色面では全般的に買い手掛かり材料に欠けているが、8日の波乱相場でオンコリスバイオファーマがマザーズの売買代金トップに立ちストップ高とバイオ人気をリードしていることが注目点だ。このほか今週は4銘柄のIPOがあることが個別株物色を刺激してくる期待がある。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、11日は2月マネーストック、2月工作機械受注、12日は1-3月期法人企業景気予測調査、13日は2月国内企業物価指数、1月機械受注、1月第三次産業活動指数、14日は日銀金融政策決定会合(15日まで)、15日は黒田日銀総裁会見が予定されている。一方、米国を含む海外経済関連スケジュールは、11日は米1月小売売上高、米12月企業在庫、12日はEU離脱合意内容の是非を問う英国下院採決期限、米2月消費者物価、13日は米2月生産者物価、米1月耐久財受注、米1月建設支出、14日は中国2月鉱工業生産、中国2月小売売上高、中国2月都市部固定資産投資、米2月輸出入物価、米1月新築住宅販売件数、15日は米3月NY連銀製造業景気指数、米2月鉱工業生産・設備稼働率、米3月ミシガン大学消費者マインド指数が予定されている。

 このほか、国内外で予定されているイベント・トピックスとしては、11日は東日本大震災から8年、12日は国公立大2次試験後期日程開始。13日は春闘集中回答日。14日はAPEC質の高いインフラ・ハイレベル会議(15日まで、東京)がそれぞれ予定されている。

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