「とくに貴景勝は、東京では一人暮らしを始め、埼玉栄高の先輩であるあの大栄翔(前頭2)を部屋に呼ぶなど、べったりになっている。稀勢の里がガチンコ横綱を貫けた理由の一つが、鳴戸部屋時代から続いていた他部屋の力士との交流を禁じ、出稽古すら許可しない“鎖国政策”にあった。貴乃花親方だったら、他の部屋の力士と普段からつるむことなど禁止したはず。こうした環境の変化も、貴景勝にどんな影響を及ぼすことになるのか……」(同前)
土俵の内でも外でも、難敵と逆風、不安要素ばかりに見える貴景勝。それでも相撲ファンは稀勢の里の次の“日本人スター力士”の誕生を願っている。兵庫・芦屋が地元なだけに貴景勝には一際大きな歓声が送られる。刺客たちを返り討ちにし、平成最後の本場所で、見事大関取りを成し遂げてもらいたい。
※週刊ポスト2019年3月22日号