ビジネス

マンションの大規模修繕は必要なのか 悪質コンサルも存在

 特に大規模修繕は巨大な金額が動く。例えば200戸のマンションの大規模修繕工事なら予算の目安は2億円だ。その1%が理事長にキックバックされる仕組みを作れば、その額は200万円だ。管理会社もそういうことにはなれているので、バレないようにリベートを支払うなどということは朝飯前だ。

 分譲マンションの管理組合というのは1962年にできた区分所有法でその運営手法などが定められているが、この法律、制度疲労が甚だしい。

 そもそも、そういう悪事を働く理事長の出現を想定していない。だから管理組合の理事長になって私腹を肥やそうと思えば簡単に出来てしまう。悪徳理事長にとって大規模修繕ほど美味しいイベントはないのだ。そこで一気に何百万円、あるいは1000万円以上のお小遣いを稼げてしまう。

 さらに近年では、管理会社の紹介などで大規模修繕の設計・監理(チェック)を外部コンサルタント(大手設計事務所など)に依頼するケースも増えているが、中には施工会社に高い工事費で請け負わせ、多額のリベートを受け取る悪質コンサルタントの存在も指摘されている。

 さまざまな陰謀も渦巻くマンションの大規模修繕。すべてがそうでないにしろ、これが日本の分譲マンションを取り巻く悲しい現実のひとつだ。

「大規模修繕は時期が来たら必ずやらなければならない」と管理会社や管理組合、コンサルタントなどに丸投げするのではなく、まずは修繕工事の必要性や金額の妥当性などについて、住民みながしっかりと話し合うことが必要だろう。

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン