また嚥下機能の低下や入れ歯の不具合、磨き残しが気になったら、ぜひ歯科医院へ。
「今の高齢者には、予防やメンテナンスのために受診する習慣が少ないかもしれません。一度治療が完了したり、入れ歯を作ったら、それっきりという人も少なくありません。 でも機能が落ちつつあり、状態が刻々と変化しやすい高齢期は、“維持”がとても重要。プロの治療やアドバイスが大いに役に立ちます」
そして、歯科医にかかるべき理由がもう1つ。幼児の口の中ならのぞき込んでチェックできるが、老親は、そうはいかないということだ。
「口の中は究極のプライベートゾーンなのです。私が担当する80代、90代のかたがたも“たとえ娘でも口の中を見せるのは絶対に嫌”と言われることもあり、その気持ち、私もよくわかりますし、ご家族にも知っておいていただきたいことです。
だからこそ、歯科医や歯科衛生士などのプロと連携してほしいのです。定期受診で状態の経過を見てもらい、たまった汚れをしっかり落として汚れがつきにくい状態を維持。歯科衛生士からは毎日のセルフケアの方法や用具などのアドバイスも受けられます」
※女性セブン2019年4月11日号