2年生に上がるときから、6年生に上がるときまで、毎年クラス替えをするとしよう。1年生のときの、あるクラスメートと6年間ずっと同じクラスとなる確率は、24.38%を5回掛け算して、0.086%となる。ものすごく小さな確率だ。

 これは、だいたい4回に1回当たりとなるくじ引きで、5回連続して当たりを引き当てる可能性と同じくらいで、めったに起こらない。この確率を1年生のときのクラスメートの数29人に掛け算して0.025人(=29人×0.086%)。つまり、確率的には、クラスが6年間ずっと同じというクラスメートは、ほぼいないといえる。

 では、クラス替えが2年に1回の場合はどうだろうか。クラス替えは、3年生に上がるときと、5年生に上がるときの2回だけだ。計算してみると、6年間一緒の人は1.7人となる。1人か2人と、ずっと同じクラスという結果だ。

 1クラス40人で、クラスの数が3つの場合はどうだろうか。毎年クラス替えをする場合は、6年間同じクラスとなる人数は、0.15人にとどまる。やはり、0に近い。

 一方、クラス替えが2年に1回の場合は、4.2人がずっとクラスメートとなる。これだと、ずっと同じクラスという人が、4、5人はいるという結果だ。

 ただし、実際には前述したように「児童はランダムに各クラスに振り分けられる」という前提は成り立たない。先生たちのさまざまな考慮によって、計算結果どおりになるとは限らない。その点に注意が必要だ。

 確率などというと、どこか機械的で小難しいもの、というイメージを持つ人もいるだろう。しかし、このようにいろいろと確率を考えたり計算したりすることで、クラスメートどうしの連帯感を高めるきっかけになるのであれば、それはそれで素晴らしいことだと思われるが、いかがだろうか。

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