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2019.04.21 16:00  マネーポストWEB

先進国で最多の「祝日」が日本人を疲弊させている

祝日が多いのになぜ日本人は疲弊するのか

「平成」から「令和」へと元号が変わるのに伴って、2019年のゴールデンウイークは「10連休」となる。休みといえば、これまで日本では長時間労働是正のために、国民の祝日を増やす施策がたびたびとられてきた。その結果、1966年には年間11日だった「祝日」が、2016年には年間16日と先進国では最多となっている。

 欧米では日本よりもはるかに長い夏休みなどをまとめてとる「ロングバケーション」が定着しているため意外な感じがするが、祝日の数だけでいえば日本は先進国で最も多いのが実態だ。

 最新刊『働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる』(PHP研究所刊)が話題の作家・橘玲氏は、次のように分析する。

「欧米で祝日があまりないのは、有給休暇が従業員の権利で、各自が好きなときに取得するのが当然とされているからです。祝日ばかりが増えると、かえって他人の予定で自分の都合が拘束されてしまって使い勝手が悪くなる。

 一方、日本の会社ではいまだに有休をとると周囲から白い目で見られるため、“お上が強制的に休ませるしかない”という話になって祝日がどんどん増えていく。社員が有休を使わないのは、サービス残業と同じく、日本の会社が“滅私奉公”を示さなければ出世できないルールになっているからですね」

 年功序列・終身雇用をはじめとする日本型雇用慣行が生み出す会社の風土が、祝日を増やさざるを得ない要因になっているというのだ。

 ところが、「いまではそれが経営者ばかりでなく労働者も苦しめることになっています」と橘氏は指摘する。

「祝日に全員が休めば、その分を少ない平日でこなさなければなりませんから、仕事は忙しくなります。祝日になると観光地には人が押し寄せ、平日には来なくなってしまうので、繁忙期に合わせて施設や人員を整備すると、閑散期にそれらが余剰となって収益が悪化する。それを埋めてくれるのが外国人観光客で、かつては『貧乏な国から来られても迷惑だ』などといっていたのが、いまではどの観光地も外国人観光客の誘致に血眼になっています。

 祝日に休んだ分を平日で取り返さなくてはならない正社員が疲弊するのはもちろん、時給で仕事をしている非正規社員はさらに悲惨で、休みが多ければ収入が大幅に減って生活できなくなってしまいます。ところが日本では、正社員よりも『身分』の低い彼ら/彼女たちのことはどうでもいいと思われているので話題にすらなりません。こんなところにも、日本が先進国のふりをした前近代的な身分制社会であることが表われています」(同前)

 今回の「10連休」もすべての仕事が休みになるわけではない。観光客を迎えるサービス業などは例年以上のフル稼働に追われるのは必至だ。多くの人が連休の前後で普段以上の仕事に追われるのも想像に難くない。その“しわよせ”は必ずどこかに生じている。

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