これで代表選手はじめサポーターも次の1998年フランスW杯出場も夢じゃないという確信を持ったが、肝心のカズが本大会出場メンバーから選考漏れした。事あるごとに日本代表とW杯への熱い思いを口にしていたカズにとっては、忘れようとしても忘れられない出来事だったのでしょう。50歳をすぎても現役を続けるのも、この件がいまだに頭にあり、代表を諦められないという意思の現われじゃないかなと、同じく日の丸を背負って戦った者として思います。
私は40歳で現役引退しましたが、実際はアキレス腱を切った36歳で終わっていたと思います。だから50歳をすぎて現役というのは想像を絶しますね。ここまできたら、還暦まで現役を続けてもらいたい。サッカーが三度の飯より好きなんでしょうね。羨ましいですよ。
●取材・文/鵜飼克郎
※週刊ポスト2019年5月3・10日号