「ほうれん草やピーマンなどの緑黄色野菜、発酵食品などに多く含まれるALAは、口から摂取した後、細胞に取り込まれます。それが正常な細胞であればALAはヘモグロビンなどの材料になる『ヘム』に変わります。ところがALAを取り込んだのががん細胞であれば、『ポルフィリン』という物質が蓄積して、がん細胞内に数時間とどまった後、尿として体外に排出されるのです。
ポルフィリンには青い光を当てると赤く光るなどの特徴があるため、Noahはこの原理を応用して反応をチェックする。個人差はありますが、画像検査などで確認できるくらいがん組織が大きくなっているケースだけでなく、大腸ポリープといった“がんの前段階”である病変も捉えられることがあります」(Noahを展開するプリベントメディカル社の久米慶社長)
この検査は、久米社長らが展開する会員制サービスに申し込むか、提携先の病院で受けられる。マブチメディカルクリニックが実施するNoahの場合、希望者は就寝前にALAのカプセルを飲み、翌朝、起床後に採尿したら検体をクリニックに送るか持参するだけ。検査結果が出るまでは2~3週間ほどで、がんリスクの低い順にA~Dまでの4段階で判定される。
「この結果はあくまで『リスク』を判定するものであり、確定診断ではありません。また必ずしも『D判定=がん』というわけではなく、身体のどの部分にがんのリスクがあるかもわかりません。
リスクが明示されることにより、患者が自身の体調管理に気を配ったり、定期的に検査を受けるようにして早期発見を心がけたりするきっかけにしてほしい」(久米社長)