ライフ

朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』【著者に訊け】

朝井リョウが自作を語る

【著者に訊け】朝井リョウ氏/『死にがいを求めて生きているの』/1600円+税/中央公論新社

 遡ること6年前。中央公論新社の創業130周年を前に、総勢8組の人気作家による競作連載企画「螺旋プロジェクト」が始動した。舞台は原始~未来の日本列島、テーマは〈対立〉といった伊坂幸太郎氏発案のお題の下、平成元年生まれの直木賞作家・朝井リョウ氏は、平成を担当した。

「だって文壇高校の、あの伊坂センパイの呼び出しですよ。行くしかないじゃないですか(笑い)。ただ、私は平成しか書けないと思いましたし、カレー屋に入ったらカレーが食べたいのと同様に読者からも私は“平成”を書くことを求められていると思い、平成係を担当することを条件に参加させていただきました」

 その第1弾として刊行された本書『死にがいを求めて生きているの』は、札幌の病院に入院中の〈南水智也〉と、今なお植物状態にある友を見舞う〈堀北雄介〉を軸に、俗にゆとり世代と呼ばれる彼らの少年期から青年期までを全10章に描く。

〈誰とも比べなくていい。そう囁かれたはずの世界はこんなにも苦しい〉と帯にあるが、対立軸を奪われ、ナンバーワンよりオンリーワンの美学を強いられた彼らは、やがて生きる意味を求めて彷徨い、自滅へと向かう?

関連キーワード

関連記事

トピックス

裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン