『女性セブン』の直撃に、邦子は〈私は、朝ドラも大河も映画もバンバン出てたんだけど、今は事務所の“役者部”が何にも動いていないのよ〉とも語っていた。1988年のNHK連続テレビ小説『ノンちゃんの夢』、1995年のNHK連続テレビ小説『あぐり』、大河ドラマ『八代将軍吉宗』をはじめとして、1990年代までは民放でも頻繁にドラマ出演をしていた。これだけ輝かしい経歴を持つ芸能人に、本当にオファーがなかったのだろうか。芸能関係者が話す。
「大物タレントになると、本人の耳に届く前に、スタッフが勝手に判断して断っている可能性もある。本人の知らないところで起こっていることって、結構あるんですよ。大物になると、受ける仕事だけでも食べていけるし、別にテレビに出なくても営業などで十分なお金が手に入る。その状況に、スタッフが甘えることは珍しくありません」
テレビやネットではタレントだけが矢面に立つため、マネジメントに光が当たるケースは稀だ。
「スタッフがアンテナを張っていないとチャンスを逃しますからね。受ける仕事ばかりだと、やがて縮小していく。でも、長期的な戦略的を持って仕掛けられるスタッフはごく一部。たとえタレントがドラマに出たいと思っても出られないケースなどは、マネジメントにそういう発想がなかった側面もあり得ます」(同前)
能力は別問題として、中には芸能界にいるだけで“勘違い”してしまうマネージャーもいるという。前出・テレビ局関係者が語る。
「大物に付くと、自分も大物になったような態度を取る人も見掛けます。そういう人は敬遠されがちですし、噂は業界に拡がるので、自然とタレントに仕事が来なくなります。でも、世間にはそこまで伝わらない。すると、ファンはそのタレントが売れなくなった理由を他に探し求めます。ネット上にいろんな噂が上がりますが、そこに真実はないですね。単にマネージャーが良くないだけの場合がほとんどです。巨大な見えない力よりも、足元に問題がある。だって、仮に本人を使いたいと思っても、マネージャーが嫌な人なら起用したくなくなる。人間同士が仕事をするわけですから。どんな世界でも同じ話じゃないですか」