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2019.05.26 12:00  たまGoo!

【セルフメディケーション税制】家族の医療費がお得に?

【セルフメディケーション税制】家族の医療費がお得に?

「軽いかぜくらいなら、市販の薬を飲んで治す」という方は多いと思います。かぜ薬以外にもよく市販薬を購入しているご家庭なら、セルフメディケーション税制が適用となり、節税できるかもしれません。今回は、比較的新しい特例・セルフメディケーション税制がどんな制度なのか、医療費控除と何が違うのかなどを解説します。

セルフメディケーション税制ってどんな制度?

「ドラッグストアに行ったときに聞いたことがあるような気がするけど、どんな制度なの?」など、詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。市販の薬をよく利用する家庭なら、大きく節税できるかもしれません!この機会にどんな制度なのかを知っておきましょう。

セルフケアを推進すべく始まった制度

セルフメディケーション税制は、2017年(平成29年)1月1日から始まった新しい制度です。
これまで病院など医療機関にかかることがなく、医療費控除の適用を受けるほど医療費を支払っていないという人も少なくありませんでした。このように、病院にかかることは少なくても、ちょっとした体調不良の際に特定のOTC医薬品※をよく利用するといった人のセルフケアを推進しようと始まったのがこの制度です。1月1日~12月31日の間に購入したOTC医薬品の合計金額が1万2000円を超えた場合、超えた金額(最大8万8000円)が所得控除額となります。

※OTC医薬品:「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略語で、薬局・ドラッグストアで自ら選んで購入できる要指導医薬品・一般用医薬品のこと

セルフメディケーション税制対象の医薬品は1700以上

OTC医薬品には、例として以下のようなものが挙げられます。

解熱鎮痛薬

睡眠改善薬

外用鎮痛消炎薬

点鼻薬

点眼薬

胃腸薬

水虫薬

2019年(平成31年)1月31日時点で、約1700もの品目が制度の対象となる医薬品として指定されています。パッケージにOTC医薬品のロゴマークが付いているものもあるので、わかりやすいでしょう。対象となる全商品は厚生労働省のセルフメディケーション税制についてのページにある「セルフメディケーション税制対象品目一覧」で確認できます。

セルフメディケーション税制適用のための二つの要件

特例であるセルフメディケーション税制の適用を受けるためには、二つの要件を満たす必要があります。確定申告前に「これ忘れてた!」などと慌てることがないようにしっかり確認し、きちんと準備しておくようにしましょう。

1: OTC医薬品を1万2000円以上購入している

この制度は、自分自身だけでなく生計を共にしている家族が購入したOTC医薬品も対象となります。1万2000円以上購入しているかどうかは、レシート・領収書を確認して記録していくのがベストでしょう。レシート上では対象となる医薬品には識別マークが付いているので、わざわざ調べたりする必要はありません。
日頃から家計簿を付けている方ならレシートや領収書もきちんと管理しているかと思いますが、そういった習慣がない方は間違って捨ててしまわないように気を付けてくださいね。

2:予防接種や健康診断などを受けている

セルフメディケーション税制を受けるには、適用となる年に健康の保持増進・疾病の予防への取組を行っていることを証明する書類を添付・提示する必要があります。対象となるのは以下のようなものです。

市区町村などが実施する健康診査

インフルエンザワクチンなどの予防接種

勤務先で実施する定期健康診断

特定健康診査(メタボ検診)

健康増進事業として実施するがん検診

これらすべてを受ける必要はなく、いずれか一つ受けていればOK。上記の健診や予防接種を受けてかかった費用は控除の対象とはならないので注意しましょう。がん検診や定期健康診断の結果通知表はコピーでもOKですが、インフルエンザ予防接種の領収書は原本が必要となります。
また、提出書類には以下3点の記載が必須となります。

氏名

取組を行った年(確定申告の対象となる年と同一年であること)

事業を行った保険者/事業者/市町村名/診察を行った医療機関名/医師の氏名

提出前にこの3点が記載されているか確認しましょう。

医療費控除とセルフメディケーション税制、どっちがお得?

セルフメディケーション税制と医療費控除は併用できないため、確定申告ではどちらかの適用を受けるか選ぶ必要があります。どちらがお得になるかは状況によって異なるため、両方の制度をきちんと知っておきましょう。

医療費控除の控除額・対象

医療費控除では、1月1日~12月31日の間に自分や生計を共にしている家族・親族の医療費の合計金額から、以下を控除した金額が所得控除額となります。

10万円(所得額が200万円未満の場合、総所得額×5%)

入院給付金など生命保険で補塡(ほてん)される金額、高額医療費や出産一時金など

所得控除額は最大で200万円となっています。
セルフメディケーション税制では対象のOTC医薬品に限定されますが、医療費控除では医療費・処方箋以外に入院代に含まれる食事代、通院にかかる公共交通機関の交通費なども対象となります。対象にならないのは以下のとおりです。

対象にならないもの

容姿を変えるなどの目的で行った整形手術や歯列矯正

人間ドックや健康診断の費用※

疾病予防や健康増進を目的とした予防接種の費用

タクシー代(公共交通機関が利用できない場合を除く)

自家用車で通院する場合のガソリン代・駐車料金

治療には直接関係ない近視・遠視矯正のメガネなどの購入費用

※人間ドックや健康診断の結果、病気が発見され治療を受ける場合や医師の指示で特定保健指導を受けた場合は健康診断・特定健康診査の費用も対象となります。

確定申告前にどちらがお得か試算しよう

医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらかしか適用されません。医療費控除は1年(1月1日~12月31日の間)の医療費が合計10万円以上の場合に適用可となります(合計所得額が200万円未満の場合、所得額の5%以上に適用)。
医療費が10万円以下の場合はセルフメディケーション税制が適用可能かどうかを考え、10万円以上の場合は医療費控除かセルフメディケーション税制のどちらがお得かを試算しましょう。医療費控除やセルフメディケーション税制の控除額を計算するシミュレーターなどもあるので、利用してみるといいかもしれませんね。

おわりに

確定申告はやや面倒かもしれませんが、OTC医薬品をよく購入するご家庭はぜひこの特例を利用して上手に節税したいですね。確定申告前に慌てないように、購入の都度記録しレシートをきちんと保管しておくことをおすすめします。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。

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