この春、日大に進学した池江璃花子選手(写真は2019年1月、日本スポーツ賞の授賞式 写真/時事通信社)

 無菌室での抗がん剤投与など、強力な化学療法を用いた白血病の治療をしているといわれる池江選手は今、どういった状況にあるのだろうか。ナビタスクリニックの血液専門医・久住英二さんはこう話す。

「池江選手は白血病の種類を公表していませんが、状況から『急性リンパ性白血病』だと推定できます。その場合、まずは5~6種類の抗がん剤を五月雨式に注射する『寛解導入療法』が行われたはず。この治療を1か月ほどかけて白血病が見つからなくなる“寛解”の状態に持っていき、その後、抗がん剤を使いながら検査を繰り返す『地固め療法』が行われる。

 この『地固め療法』は、退院と入院を繰り返しながら抗がん剤治療を行います。3週間程度入院し、1週間ほど退院してリフレッシュを図るというサイクルです。治療が順調ならば、現在の池江選手はこの段階にあると思われます」

 冒頭の撮影は、抗がん剤治療の合間の“1週間の退院期間”に行われたようだ。

「この時期に一時退院できるのは、これまでの治療がすべて順調にきている証拠でしょう」(前出・久住さん)

 驚異的な回復の陰には、彼女自身の生命力はもとより、周囲の強力なサポートがあった。とりわけ母親の美由紀さんは、毎日のように病院に通って娘の闘病を支えてきたという。

「いつも大きなキャリーケースを引いて、朝早く家を出ていきます。帰ってくるのはいつも夜10時過ぎなので、相当お疲れのことでしょう」(母親の知人)

 家族だけではない。冒頭の集合写真では、池江選手の右手前、胸に「TOKYO」とプリントされたTシャツを着た男性が座っている。

「池江選手のコーチの三木二郎さん(35才)です。三木コーチが就任したのは、2018年の5月。池江選手と共に東京五輪での金メダルを目指していた矢先に病が発覚。彼も最初は動揺していましたが、今も彼女に付きっきりで闘病生活を支えています。すでに復帰後のメニューを考えているという話もある。日中戦には関係のない彼が、この写真に写っていることからも彼女の信頼が厚いことを物語っています」(水泳連盟関係者)

※女性セブン2019年6月13日号

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