国内

華々しい公務デビューの新皇后・雅子さま 「祈り」受け継ぐ

愛知県で行われた式典で植樹をされた雅子さま(6月2日、撮影/JMPA)

 新しい皇后に即位された雅子さま。アメリカのトランプ大統領来日時には、元外交官という能力を生かし、トランプ夫妻と流暢な英語で言葉を交わすなど、高い外交スキルで国内がいいインパクトを与えた。

 ただ、それだけであれば、雅子さまはひとりの「優秀な外交官」に過ぎない。日本の天皇家が連綿と続けてきた、神々への感謝と国家国民の安寧への「祈り」こそ、「日本の国母」たる皇后の至高の務めだ。

 皇后が「日本の国母」と称され、国民から敬愛されてきたのは、かつて美智子さまが《陛下のお側にあって、全てを善かれと祈り続ける者でありたいと願っています》(1994年6月、60才の誕生日文書)と綴られた通り、天皇家の「祈り」によって国民の喜びや悲しみに寄り添われてきたからだろう。

 その「祈り」を体現するのが「宮中祭祀」である。

「雅子さまは結婚前のキャリアが生きる皇室の国際親善など公務の場面では、皇后として華々しいスタートを切られました。とはいえ、まだ療養中のお体です。伝統的な所作が求められる、霊的な行事である宮中祭祀に、どれだけ雅子さまが取り組まれることができるのか、不安視する声は少なからずあります」(皇室記者)

 宮中祭祀とは、皇祖神である天照大神が祀られる「賢所」、歴代天皇・皇族が祀られる「皇霊殿」、あらゆる神々が祀られる「神殿」からなる宮中三殿で行われる祭儀のことだ。端的に言えば、国家と国民の安寧と繁栄、そして世界平和を祈られるもので年間20件ほど行われる。たとえば、今年11月14、15日にかけて行われる「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」もその1つだ。

 かつては国家的行事だった宮中祭祀だが、戦後は皇室の私的行事とされ、国民にその内容が知られることはなくなった。しかし、森深い皇居の奥で、神聖で神秘的な祭祀が、昔と変わらない形で連綿と続いているという。

 美智子さまは2013年、79才の誕生日文書で、宮中祭祀に触れ、《前の御代からお受けしたものを、精一杯次の時代まで運ぶ者でありたいと願っています》と覚悟を述べられた。

 美智子さまが「次の時代」まで運ばれた「祈り」だが、皇太子妃時代の雅子さまは出席されないことも多かった。療養に入られて以降、雅子さまの宮中祭祀の機会は、当時の皇太子さまとともに、両陛下の名代を務められる場合などに限られてきた。

 これまで雅子さまは、「海外生活が長い合理的なキャリアウーマンなので、宮中祭祀という“神事”がなかなか理解できない」とされてきた。

「宮中では生理のことを“まけ”といい、まけの期間は血の穢れという概念から宮中祭祀にかかわれないとされます。雅子さまは頻繁に生理のチェックをされるため、ご負担に感じられたといわれてきました。また、着替えや、全身の清めもすべてを女官の手に任せる『潔斎』を嫌っているという指摘もありました」(皇室ジャーナリスト)

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン