国内

『わたし、定時で帰ります。』が描かない「生活残業」の実態

夜のオフィス街。常態化した残業が「働き方改革」で無くされたら、即、「給与減」という人は多い

 TBS系列で火曜夜10時放送のドラマ『わたし、定時で帰ります。』は、働く人のリアルな感情をとらえて、視聴者の「働き方」を見直す材料を提示してくれている。

 物語は吉高由里子演じるヒロインの「定時帰り」をモットーにした働き方を軸に展開するが、ネットの反響などを見ていると、気になる記述があった。「うちの会社には残業代のために残業をしている人がいる」とか、「残業したくないけど、残業代が減ったら生活できないからしかたなくやっている」といった意見が散見されるのだ。

 残業代を見込んだ住宅ローンの返済計画を立てていたため、働き方改革で収入が減ってローンが返せなくなり、自宅を手放すことになるかもしれない──という人もいる。筆者は知らなかったのだが、生活費のために残業を行う「生活残業」という言葉があるらしい。

「生活残業」をする人の中には、残業代を得るために意図的に業務を遅滞させたり、忙しさを装ったり、定時近くになってから仕事をがんばりはじめるケースもある。それが周囲の同僚をイラつかせたり、不公平感を生じさせたりする。「ダラダラ残業」を行っている社員の中には「生活残業」を目的とする人も少なくないのだろう。

 残業代を見込んだローン返済計画を立てているのはもってのほかだが、生活残業をせざるを得ない状況になっているのを、労働者側だけの問題と切って捨てるわけにはいかない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

金メダリスト萩野公介の離婚の真相に関係するであろう一文字
【萩野公介・離婚の真相】スピリチュアルな話が増えてmiwaとの夫婦生活に区切り、LINEプロフィールが“漢字一文字”に変わり周囲びっくり
女性セブン
神戸大学のバドミントン同好会「A(仮名)」 迷惑行為が問題になっている
《障子にパンチ、天井に胴上げアタック》神戸大学のバドミントン同好会が旅館を破壊か 大学側は「事実関係を調査中」
NEWSポストセブン
大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《大谷翔平を魅了》結婚相手・真美子さんの手料理は「お店のようなクオリティ」母・加代子さんの想いを受け継ぐ「温かな食卓の原風景」
NEWSポストセブン
ドジャースの公式Xより
ドジャース山本由伸が韓国遠征で「ジャージー×400万円バーキン」ファッション、なぜ野球選手は“ブランド好き”? かつては「ヴィトン×金ネックレス」が定番
NEWSポストセブン
税務職員たちの“カネにまつわる不祥事”が次々と明らかになった
【情報公開請求】税務署職員の懲戒処分144件を調査 カネに関する不祥事が続々「虚偽の確定申告」「不正受給」「勤務中FX15000回」で処分も
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、抜群の好感度でメディア出演待望論 モデル、キャスター、インフルエンサーなど幅広い分野での存在感に注目
NEWSポストセブン
活動は今年10月で一区切り“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)
《右耳聴覚も失っていた》“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)が語った「活動は今年10月で一区切り」と「叶えたい夢」
NEWSポストセブン
3月5日に「ガスト」店内と思われる場所で撮影された”調味料一気飲み”の動画が拡散された
《ガストで調味料一気飲み》迷惑動画を撮影・SNS拡散の3人がついに全員謝罪も運営会社は「厳正な対処」を継続方針
NEWSポストセブン
大谷翔平(Getty Images)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
【彼女はめっちゃ甘え上手】大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、大学同窓生が明かす素顔「チャラ男は好きじゃない」
NEWSポストセブン
羽生と並んで写真に収まる末延さん(写真はSNSより)
【全文公開】羽生結弦のアイスショーとバイオリニスト元妻のディナーショー、公演日程が丸かぶり 「なぜ同じ日に?」と関係者困惑
女性セブン
元横綱・白鵬の周りでは様々なトラブルが…
元白鵬・宮城野親方に関する「暴行告発状」“白鵬米”販売会で写真撮影をめぐるトラブル「取り巻きが市議にヘッドロック」証言
週刊ポスト
話題になっているジャッキー・チェンの近影(微博より)
《ジャッキー・チェンの現在》今年70歳になる大スターの近影に中華圏で驚きの声あがる「ちょっと急に老けすぎでは」
NEWSポストセブン