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実家暮らしを続けた40代独身男性が母親に涙ながらに感謝されたワケ

「子供部屋おじさん」という言葉も注目を集めているが(イメージ)

「子供部屋おじさん」という言葉も生まれるなか、社会人になっても実家暮らしを続ける人は少なくない。いつまでも実家暮らしをする人に対して批判的な声もあるが、埼玉県に住む40代の男性Sさん(独身)は、親にブーブー言われながらも実家暮らしを続けたことが、結果的に大正解だったという。息子に文句を言い続けた母親は、なぜ息子の手を握り、涙を流したのか?

 Sさんは埼玉県内の高校を卒業後、2浪の末に都内の私立大学に進学。卒業後は都内の小さな出版社に就職した。Sさんの両親は、当然息子が家を出て自立するものと思っていたが、Sさんは実家を出ることはなかった。Sさんはいう。

「私が就職すると、両親は実家を出て自立をするよう求めてきましたが、私は家事がまったくできないうえ、実家から会社まで電車で1本だったので、実家を出る理由がありませんでした。息子が就職しても実家にいることに、父も母も不満そうでしたが、ゴミ出しや買い物、ペットの世話など、自分ができることはなるべくやり、月に5万円を入れることで、何とか『出て行け』というセリフがでないように努力していました」(Sさん。以下「」内同)

 そのような生活はその後十数年続いたが、突如、悲劇が訪れる。還暦を迎えたばかりの父親が通勤中に倒れ、そのまま亡くなってしまったのだ。そこで長男のSさんが実家の経済状況を調べると、大変な事態に陥っていることが判明した。

「それまで、父と実家のローンについて話したことは一度もありませんでしたが、バブル期に買った実家は、まだ数千万円のローンが残っていました。目を疑うような金利でローンを組んでおり、20年近く払い続けても、まだ元本の支払いは半分近く残ったまま。月々のローンは私の給料で払える額ではなく、父の偉大さを知りました。残っていたローンは団体信用保険で完済できましたが、父の収入がなくなったことで、一気に家計は厳しくなりました」

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