二神氏のニュースタート事務局は数十社の企業と提携して職業見学を行なっている。引きこもりを職業見学に連れて行き、「手を貸してほしい」とお願いすることでモチベーションを引き出し、その場で採用となることもよくあるという。
「30代から引きこもった45歳男性を寮に入れて、食事の手伝いや引きこもりの方の訪問活動などを手伝ってもらったら、徐々に落ち着いて存在感が出てきた。この方は1年弱で寮を卒業して、地元の障害者施設に介護職員として就職しました。引きこもりからの脱却に大切なのは、誰かの役に立つことによって社会とつながることなんです」(二神氏)
※週刊ポスト2019年6月21日号