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出張と休暇を組み合わせる「ブレジャー」は日本でも浸透するか

出張に有給休暇をつけた経験がない人の割合(エクスペディアより)

 4月に「働き方改革関連法案」が施行された。1年間に最低5日間、年次有給休暇の取得が義務化されたことで、それを消化するために「今年の夏休みは大型連休をとって旅行しよう」などと考えている人も少なくないかもしれない。

 しかし、夏休みシーズンの旅行となると、宿泊費などが高額になるため、本当ならピーク時の旅行は避けたい。そこで注目を集めているのが、出張に休暇を合わせて現地での観光や旅行を楽しむブレジャー(ビジネス+レジャー)というスタイルだ。

 ブレジャーは、海外では広く知られた休暇のかたちだが、旅行サイト「エクスペディア・ジャパン」が行った「ブレジャーに関する意識調査」によると、日本でのブレジャーの認知度は、わずか19%。また、出張に有給休暇をつけた経験がない人の割合は、調査対象の12か国中最も多い79%だった。会社の出張規定などで、出張時の前泊・後泊が認められない会社も少なくなく、日本ではまだまだブレジャーが浸透していない様子がうかがえる。

 それでも、ブレジャーの意味を説明したうえで「ブレジャーをしてみたい」と回答した人は全体の37%にのぼった。理由の1位は「交通費がかからなくてお得だから」で、続いて「せっかく時間をかけて移動したから」と、出張に合わせて旅行するメリットを活用したいと考えている人も多いようだ。逆に、ブレジャーをしたくないという人の理由を聞くと、「早く家に帰りたいから」「遊びに行っていると思われたくないから」「帰るまでが仕事だと思っているから」と、出張に有給休暇を付けることに罪悪感を抱く人も少なくない。

 ちなみに、出張に有給休暇をつけた経験がない(ブレジャーをしたことがない)人の割合が最も少なかったのは、15%のインド。インドのブレジャー事情について、エクスペディアの広報マネージャー・村井晶奈さんはこう語る。

「共働き夫婦が増加しているインドでは、片方の出張に休暇を組み合わせると、片方のフライト代や出張時のホテル代は会社負担で節約できるということで、ブレジャーが人気に。夫が仕事で出張する際、妻は休暇を取って出張に同行し、夫が仕事している間に現地でのショッピングなどを楽しんでいるみたいです」

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