野村監督もお叱りが定番だった(共同通信社)

 時代の移り変わりとともに、練習法などの“テクニック”は変化しているが、根本的な“指導の本質”は不変であると、広岡氏は力説する。

「時代が違う? 何をいっとるか。野球をやっとる子供たちは今も昔も野球バカ。悪いのはいません。ただ、覚えるのに遅いのと早いのがいる。早い方はすぐ忘れ、遅い方がコツコツ覚えるから忘れない。それは経験でわかっている。だからこそコーチがコツコツ教えることが重要なんです。

 ベンチで監督が選手を怒鳴るなんて本当にナンセンスですよ。コーチを含めたチーム体制が機能していないことを世間にアピールしているようなもの。それに原監督は気付いていないのか、丸佳浩(30)がホームランを打つと、選手と一緒になって頭の上で“マル”を作って喜んでいる。アホですよ。いまの坂本(勇人・30)は守備で二遊間の打球をすぐに諦める。コーチが細かく指導し、叱るべきなのに誰もしていないからです。坂本がキャプテンの間は巨人の優勝はないね」

 部下を如何に活躍させるか──監督を“管理職”の一人として見ると、プロ野球の一味違った面白さが見えてくる。

※週刊ポスト2019年7月12日号

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