「富士登山ならいきなり10時間以上かけて山を登るわけですから、普段運動していない人がバテるのは当然。『高尾山に登って練習してきたから大丈夫』と話す方もいますが、富士山とはまったく規模が違います」
登山を楽しむためには、しっかりと計画を立て、自分の体力を過信しないこと。そして山小屋で不愉快な思いをしないためには、「土日など混雑時を避けること」だと野中氏が続ける。
「混雑時や悪天候時は小屋が戦場と化し、主人や従業員の愛想がなくなる山小屋もあります。最近はホテル並みのサービスを提供するところもあるので、宿泊登山を計画するときは山小屋の評判などを事前に下調べしておいたほうがよいでしょう」
登山を趣味にするのなら、山を制する前に山小屋を制する必要があるのかも。
※週刊ポスト2019年7月12日号