◆SNSマウンティングは一般的なもの
2016年11月のWomanInsight編集部の調査によると、「SNSで知り合い・友人のマウンティング投稿を見かけたことはあるか」という質問に対して、51%が「ある」と回答。また、「自分がSNSでマウンティング投稿をしてしまったことがある」という質問に対しても、47%が「ある」と回答している。2人に1人がその現場を目撃し、みずから実践してしまっている。SNSにおけるマウンティング行為は、かなり一般的なものなのだ。
マウンティングのテーマは、セレブな生活や仕事での成功、ルックスなどだけではない。特に女性に多いのが、恋人や夫、子どもなどの自慢だ。どれだけ優秀か、良い学校や会社にいるかなどを自慢する例が多いようだ。
ある女性は、ママ友にマウンティングされがちで困っているという。たとえば、自分の子どもが徒競走で2位をとれたとFacebookに書いたら、「おめでとう。うちの子はリレー選手だったけど、もう少しで1位だったのにと悔しがっているよ。お互い惜しかったね!」と書き込まれてしまったそうだ。
相手がみずからの投稿で子供の足が速いのを自慢しているだけなら、読み流せばすむ。ところが、自分の投稿へママ友からコメントの形でマウンティングをされると、無視することが難しい。
「自分の子が、足が速くて自慢なのはわかるけど、わざわざうちの投稿にコメントで自慢してこなくてもいいのに。これまで4位とか5位だったのが2位をとれて喜んでいたのに…」
投稿へコメントをしてくれたことへのお礼も含め、「コメントありがとう、1位とれなくて残念だったね」と返信するべきかと悩まされる。コメントではなく、「いいね」ボタンだけで反応してくれるほうがありがたいとさえ思うこともある。このように、他人の投稿に対してのコメントでも、必ず自分の自慢へ話を持っていくのもコメントマウンティングの特徴だ。
リアルな井戸端会議であれば、すぐに自慢してくる人との会話では優劣を言いたくなるような話題を避ければよい。しかしSNSでは、友人であることを拒絶するほど不仲ではないけれど、という程度のつながりの人から、何気ない日常生活のお知らせ投稿に対してですら、自慢話を押しつけられることがある。