第2話「新緑の候」より。単行本では鮮やかなフルカラーで収録されている

 また、折しもミシュランガイドが名古屋を中心とした東海3県の地域版を、マガジンハウスの『BRUTUS』が名古屋特集を出版するなど、にわかに名古屋への注目度が高まっているところ。昨今の旅ではお決まりの観光地へ行くよりも、地元らしい空気感を体験することに重きを置く人も増えていて、そんな旅の上級者にとっては、まさにこの『トラとミケ』こそ理想的な名古屋観光の目的地となり得るのではあるまいか。

 ちょうど飲み屋本の発刊に向けてリサーチと称したはしご酒を続けている筆者も、リアル「トラとミケ」に出会える日を夢見て、いっそう夜の名古屋の飲み歩きに励みたいと思う。

【Profile】
 名古屋ネタライター・大竹敏之さん●1965年生まれ。名古屋在住で『名古屋の喫茶店』『なごやじまん』『名古屋の居酒屋』など名古屋に関する著書多数。

※女性セブン2019年7月18日号

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