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2019.07.12 15:00  マネーポストWEB

冷蔵庫買い替えや帰省ルート変更… 転勤でかかる「思わぬ出費」への嘆き

一定の引っ越し費用は会社から出てもカーテン代は…

 会社員にとって、できることなら転勤をしたくないという人は多いだろう。慣れた土地を離れたくない、子どもの教育、手続が面倒、一人暮らしがイヤ……など、理由は様々だろうが、厄介なのは「お金」の問題だ。

 今春、地方から都内の本社への転勤を命じられたNさん(電機メーカー、40代男性)は、引っ越し料金の高騰に泣かされたという。

「転勤自体は『本社に戻りたい』という希望が通ったものでしたが、とにかく引っ越し代が高くて……。辞令は4月1日付での移動でしたが、3月に内示が出て、慌てて引っ越しの見積りを取ったところ、5年前の引っ越し代の約5倍の額を提示されました。会社から一定の転居費用は支給されますが、かなりの額が持ち出しです。引っ越し業者からは、『1か月待てば、半額以下になりますよ』と言われましたが、子どもの学校の都合があるので、泣く泣く自腹を切りました」

 引っ越し業界は3月・4月に需要が集中するが、慢性的な人手不足に加え、働き方改革も進み、相場が跳ね上がっているという。Nさんはこれまで3度の転勤を経験しているが、笑えない出費もあったという。

「2人目の子どもが生まれた時、20万円近くする大きな冷蔵庫を買いました。その直後に転勤が決まり、転居先に冷蔵庫を備え付けると、扉の向きとレイアウトの相性が最悪で、扉の開け閉めがとても面倒になってしまいました。妻が不便そうに料理をしている姿が気の毒で、やむなく買い換えました。

 東北地方に転勤になった時は、社宅が駅から遠く、車しか移動手段がありませんでした。そのため、まずは妻に教習所に通ってもらい、妻が免許を取ったら2台目の車を買い、冬には冬用のスタッドレスタイヤを2台分買い……車だけでもかなりお金が掛かりました」

 より深刻な経済的ピンチに陥ったのは、教育系機関に勤めるNさん(30代男性)だ。

「転勤を言い渡された時、子どもが生まれたばかりだったので、単身赴任という選択肢はあり得ませんでした。ただ、転勤すれば妻は仕事を辞めなくてはいけません。転勤先の近所の保育園に空きがなかったため、妻はなかなか仕事に復帰できず、一家の収入が激減して、とても大変でした」

 食品メーカーのKさん(40代男性)は、東京→名古屋→大阪→福岡と、3回の転勤で西へ西へと移動しているが、細かい出費が腹立たしいという。

「私も妻もインドア派で、家の居心地はとても大事なので、絶対に気に入った家にしか住みたくありません。そのため、転勤が決まるたびに現地に行って、時間を掛けて家探しをするようにしています。もちろんその際の往復の交通費や宿泊費は自腹です。

 引っ越しを繰り返すようになって痛感しましたが、カーテンのサイズは物件によって全然違います。3回の引っ越しで3回カーテンを買い替えましたが、これが結構バカになりません。リビングや寝室を合わせれば、毎回10万円単位の出費です。

 ウチの子どもは今、小学3年生ですが、転校した先で、体操着、習字道具、音楽の授業で使う笛などをすべて買い直しました。1人だけ違うのを使っていたところ、クラスの子にからかわれたようで、『どうしてもみんなと一緒のがいい』と言うのです」

 ただでさえ転校生はいじめられやすいもの。子どもに泣きつかれれば、親の都合で転校させている手前、要望を聞き入れざるを得ないだろう。ちなみに、子どもが習っている水泳教室の入会金も、これまで3回も払っているそうだ。

 他にも深刻なのは、「帰省」の問題だ。団体職員のAさん(40代男性)が語る。

「私は東京出身、妻は長崎出身で、結婚後はずっと東京住まいでした。妻の実家への帰省は、年に1回、飛行機の格安チケットで往復していました。しかし数年前に新潟に転勤になると、帰省にかかる費用が数倍に跳ね上がりました。新潟から長崎へ行く最速の方法は、新潟→大阪→長崎と飛行機を乗り継ぐか、新潟→大阪→福岡と飛行機を乗り継いで、さらに特急電車に乗るかの二択です。夫婦で往復10万円以上かかるので、夫婦揃って毎年帰省するのは正直厳しいです」

 Aさんは費用を浮かせるため、車で成田まで移動し、LCCで成田→長崎を移動するプランを立ててみたこともあったが、「体力的にあまりにハードなので辞めた」とのこと。今回の証言者は全員、言いたいことは山程あるものの、「会社に“行け”と言われたら行くしかないでしょ」と、諦めの境地だった。

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