ビジネス

リストラ企業の業績変化 明暗分かれた自動車業界3社

「コストカッター」のリストラでV字回復した日産(AFP=時事)

 日本経済を不況が襲うたび、企業は“社員の血”を流して窮地を脱してきた。だが、そうしたリストラが奏功したかどうかについて、「長期的視点での検証」はなされていない。

 日本型企業の最大の特性でもあった「終身雇用」が揺らいでいる中で、今後“人減らし経営”はさらに加速していくものと見られている。

 そこで、本誌・週刊ポストは、企業の信用調査をもとにデータベース事業などを行なう東京商工リサーチの協力をもとに、リストラ実施企業の「業績変化」成績表(別掲)を作成。経済ジャーナリストの福田俊之氏に、各企業のリストラの「成功と失敗」を3段階で評価してもらった。その結果、明暗が分かれたのが自動車業界だ。

「『日産自動車』は、“コストカッター”として20年にわたって君臨し続けたカルロス・ゴーン前会長による経営の“負の側面”が顕在化しつつあります。

 死に体寸前から村山工場の閉鎖など大胆なリストラでV字回復を達成したまではよかったが、資本提携した仏ルノーとの結びつきが強くなりすぎ、企業としての独立性が保てなくなったり、拡大戦略を急ぎ過ぎたことがマイナスに働いている」(福田氏)

 その日産とアライアンスを組む「三菱自動車工業」は、2000年代前半のリコール隠蔽事件に端を発して業績が悪化し、リストラに踏み切った。

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン