そして最近よく見るのが、サッカー日本代表の長友佑都選手と平愛梨夫妻のCM。『花王メリット』である。長友の「僕のアモーレ」発言があまりにも有名だが、夫婦の“雰囲気づくり”を担っているのは平のほう。長友はアスリートなのでピッチでの活躍が物を言うことは間違いないが、愛梨の実妹の平祐奈や、縁結びの神で、現在、長友の料理番修行中の三瓶を含め、ほのぼのとした「平愛梨ファミリー」は長友の好感度をさらにアップ。彼にとって居心地が良さそうに見える『メリット』のCMも、そんなイメージがそのまま映像化されたようで、好感度調査の数値を急上昇させているところだ。
現在オンエア中の“夫婦CM”は、夫に芸人が多いというよりは、妻がバラエティーで番組で好感度が高い(あるいは高かった)ケース。CM業界でのポイントの高さには、ママタレ妻が深く関わっている。
では次なる狙い目はどの夫婦なのか。それは南海キャンディーズ山里亮太と蒼井優に他ならない。蒼井のバラエティー出演歴はドラマや映画の番宣以外ではないのだが、実は彼女が単独出演しているのは、『新ビオフェルミン』『三幸製菓』『JINS』など庶民的だったり家庭用商材のCM出演が多いのである。アンジャッシュ渡部建と佐々木希夫妻よりもさらにハードルは高かろうが、オファーは既に複数来ていると思われる。
それよりもう少し“現実的”なところで考えると、妻を愛してやまない品川庄司・庄司智春と、既に『ハウスシチュー』のCMキャラクターであり、バラエティ―番組でのママタレとしてのコメントがいつも「100点満点」と大評判の藤本美貴夫妻ではないか。食器を洗うか、シャンプーするか。夫婦の共演CMが見てみたい。
広告業界での“夫婦CM”は、かつては大物同士か、大物の夫を3歩下がって支える、芸能人としてのランクが夫より劣る妻との共演が常だった。
果たして今は、ママタレとして好感度の高い妻に引っ張られて夫が出てくるケースが多い。ママタレの好感度の基準も含め、「変化してきている」ことは間違いないのである。