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シノプス:割高感はあるが、東証1部昇格に向けた動きに注目

シノプス(4428):市場平均予想(単位:百万円)

シノプス(4428):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 1987年創業の流通パッケージソフト開発・販売会社です。現在「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに、主に、需要予測型自動発注・在庫最適化ソフト「sinops」シリーズを展開しています。

 顧客の75%が小売業ですが、卸売業向けにキャッシュフロー最適化システム「sinops-W」を、製造業向けにも「sinops-M」を提供するなど、小売・卸売・製造の流通3層全体へ向けた事業展開を行っています。

「sinops-6」は、顧客の過去実績を基に需要予測数を計算し、欠品とロスが最低になる発注数を自動計算し、発注勧告データをユーザーに提供するシステムです。

 特徴として、トレードオフの関係にあるものを数値化することで最適な発注を実現できることが挙げられます。例えば、特売するとその商品は売れる一方で、同じカテゴリーの商品が売れ残って、結果的に値引きロスや廃棄ロスが発生しますが、sinopsを導入すると、AIが欠品とロスが最低になる発注数を自動計算で決定してくれるといった内容です。

 導入によって、発注時間を10分の1に、欠品率を53.6%、値引き・廃棄ロス率を9.4%、在庫金額を15.2%、それぞれ削減する効果が実証されています。

 特に、牛乳や豆腐など毎日配送される日配品の自動発注に実績を持っており、食品スーパーの商品約65%を自動発注が可能となります。人手不足が深刻化する中、自動発注の導入の効果は非常に高く、今後さらにニーズが高まることが予想されます。

 主戦場である食品スーパーマーケット市場への導入実績は、2019年3月時点で契約企業数74社、稼働拠点数4921拠点となりました。

注目ポイント

 第1四半期は1500万円の営業赤字となりましたが、第2四半期以降の収益拡大のため投資を強化したことが要因であることから問題はありません。それよりも、契約社数、稼働拠点数も順調に増加しており、ストック収益をもたらすレンタル販売とサポート売上が着実に増加していることが注目点です。

 第2四半期以降の計画では、ドラッグストアへの展開の本格化をはじめ、コンビニの実証実験開始、またAI棚割り認識機能および移送指示最適化システム「sinops-IM」の最新版をリリースするなど、今後の業績拡大を示唆する内容となっています。機能充実により、高い継続率の維持と新規顧客の増加も期待できます。

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