スポーツ

楽天・平石監督 現役実績少なくとも信頼を得るリーダー論

39歳の若さてチームを指揮する平石監督

「名選手、名監督に非ず」といわれるが、プレーヤーとして実績を残していない指導者が監督として大成するには、並々ならぬ努力と指導手腕が必要であることもまた事実だ。39歳の若さで東北楽天イーグルスを指揮する平石洋介監督は、プロ通算37安打の実績ながら、選手から信頼を勝ち取り、年上のベテランコーチたちを従えて采配を振るう。彼がチームを率いるうえで大事にしているのは、PL学園時代に学んだ“初心”だった。ノンフィクションライターで『永遠のPL学園』著者の柳川悠二氏が聞いた(文中敬称略)。

 * * *
 PL学園高校時代は“控えの主将”で、プロ通算安打は37。東北楽天の監督である平石洋介の経歴はあまりに異端だ。

「実績が何もない自分がプロ野球の、それも一軍の監督を務めるなんて考えたこともなかった。そもそも、星野(仙一、故人)さんから二軍監督に指名された時も、戸惑いしかありませんでした」

 平石は一軍ヘッド兼打撃コーチだった昨季途中から東北楽天の監督代行を務め、2019年シーズンは7代目監督に昇格。1980年に生まれた、いわゆる“松坂(大輔)世代”最初のプロ野球監督となった。PL学園出身者としては尾花高夫に次いで二人目である。

 大分に生まれ、幼稚園に通う頃から野球をはじめた。中学から大阪に野球留学。PL、同志社大に進み、トヨタ自動車を経て楽天イーグルスが誕生した2004年、ドラフト7位で入団した。

 2011年の引退後はそのまま楽天でコーチに転身し、現在にいたる。平石のように、一度も野球から離れることがないまま、監督に就任するケースも希だ。

関連記事

トピックス

破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン