国際情報

中国の鶏専門泥棒「オレは鶏の言葉がわかる」と供述

鶏だけを盗み続ける男がいた(写真:アフロ)

 懲りない人々はどこにでもいる。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 中国江蘇省中西部に位置する淮安市の農村で、いくつもの鶏舎から鶏が大量に消えてしまうという事件が起きたのは、2018年の年末のことだった。やがて容疑者として逮捕されたのは、同じ淮安市に暮らす蒋という56歳の男だった。

 なんてことのない中年の家畜泥棒が起こした事件だったが、蒋の逮捕は間もなく全国のメディアの注目を集めてしまうこととなった。

 というのも、この蒋という泥棒、なんとも奇妙な経歴の持ち主だったのだ。まず、1999年から今日に至る20年間、一度もまともな職業に就いたことがなく、ただ泥棒することだけで生活してきたという、厚かましい男なのである。

 だが、特徴はそれだけでない。蒋が盗むのは、「鶏だけ」であり、それ以外のものを盗むことはなかったという。

 事件を伝えた『江蘇新聞』(2019年6月1日)は、「鶏専門の泥棒」、「鶏泥棒中毒」という言葉さえ使って表現している。事実、鶏だけを狙っていることで、過去には8度も逮捕されている。それなのに相も変わらず鶏を盗み、今回も御用となったのである。

 しかも今回の逮捕後には、警察で、「オレは鶏の言葉が解る」と自慢したというから筋金入りだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン