「留学は本人たちが行きたいと希望したんです。中学2年生の時にサマースクール(夏休み期間だけの特別な短期留学プログラム)に行ったんですがそれから(アメリカへ)行きたくなったみたいで、卒業前の中学3年生の途中から2人一緒に学校に入学しました。去年は9年生(日本でいう高校1年生)なので入学式に出席しましたが、今年は10年生なので行きませんでした。
それで1年が経ち、2人があまりに仲よしでつい日本語で話をしてしまうので、1年間は別々の学校に通ってみてはどうかと。結太はそのまま学校に残って、万里は違う学校に行ってみたんです」(向井・以下同)
一方で、今春、日本で通っていた中学校の卒業式にはそろって出席した。
「3年生の1学期まで在籍して、区の方針なのか“学校に籍を置いたまま行っていいです”“卒業式も出てください”と言っていただきました。卒業アルバムにも載せてくださいました」
大学も海外が考えられる。悩み抜いた末に国籍の選択もアメリカになるのだろうか。
「本人たちは今はすごい楽しいけれど、大学は日本に行きたいって言っています。ただ、これからだとは思うんです。進学のことは正直わかりませんし、いつ戻ってくるかわからないです。留学も本人たちが決めましたし、進学、国籍の選択も本人たちに任せようと思っています」
双子の代理母であるシンディさんとは、今も連絡を取り合っているという。
「会っていますし、(高校の)卒業式には来てくれると言っています。向こうの卒業式は、みんなで踊ったり帽子を投げたり、派手みたいなので、そこに来てもらう予定です」
手塩にかけて育てた息子たちが、遠く離れたところで暮らしているが、向井は寂しいそぶりを見せなかった。
「LINEとかで頻繁に連絡を取り合っていますので。“おいしいご飯が食べたい”“やわらかいお肉が食べたい”とか(笑い)。手を離れていくのは、これからだと思います」
前出の校長は、万里くんの成長に期待を寄せる。
「地元の学生と出会って、英語の理解が深まり、学校で成功することを期待しています。すべては生徒と自分が選んだ友達次第です。すばらしい仲間を見つけて、学校社会の一員として楽しんでほしい」
親離れ、子離れの時期が近づいていた。
※女性セブン2019年9月12日号