発売延期の主な理由は、楽曲に対して妥協を許さないYOSHIKIが細部までアレンジを繰り返していることだとされてきたが、今回ばかりは事情が違うようだ。あるレコード会社幹部が言う。
「YOSHIKIさんは今回の重大発表前に、アルバムの発売をメンバーに報告しています。これは今までで初めてのこと。ですが、その報告が発表の直前だった。何も聞かされていなかったメンバーもいて、了承が得られなかったのです。X JAPANはメンバー個々がYOSHIKIさんが統括する音楽出版社と契約する方式をとっています。バンドとしてはこれだけでも異例なのに、なかには契約が切れた後、音楽出版社からの金銭未払いなどを理由に契約を更新していないメンバーもいるとか。複雑な関係のようです」
そんな中、なぜアルバム発売に踏み切ろうとしたのか。
「来年を見据えた活動の一環かもしれません。YOSHIKIさんは、東京五輪を盛り上げるためにクリエイターたちが情報発信する『ONE TEAM PROJECT』に早くから参加しています。五輪関係のイベントにも出席していました。
五輪の開会式には、その国の著名ミュージシャンが登場することが多い。五輪を前に23年ぶりのアルバム発売となれば、話題性のあるYOSHIKIさんが指名される、という可能性もあるでしょう」(前出・レコード会社幹部)
すでにCDジャケットも完成しているという。さらに、今年はデビュー30周年の年でもある。何はともあれ、待望のニューアルバム発売が現実味を帯びてきたようだ。
※女性セブン2019年9月12日号