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2019.10.10 16:00  マネーポストWEB

「超高級車の個人タクシー」はどうやって採算を合わせているのか

超高級車のタクシー、一度ぐらいは乗ってみたい?(画像はイメージです)

 トヨタのセンチュリーと言えば、まもなく行われる天皇陛下の即位パレードでも使われることが決まった超高級車。庶民には縁がない車だが、都内在住のTさん(40代・男性)は先日、終電を逃してタクシーを探している際、センチュリーの個人タクシーに遭遇した。Tさんは自宅までの道すがら、運転手の男性とおしゃべりする中で、採算が取れるカラクリを聞き出した。

「乗った瞬間、とりあえず『値段は同じなんですか?』と聞いてしまいました。運転手さんはその質問には慣れっこのようで、笑いながら『心配しないで下さい。料金は同じですから』と言ってくれました。そこで、とても失礼な質問ですが、『こんな高級車で儲けはあるんですか?』と聞くと、『全然儲かりませんけど、まぁ何とかやっています』いう返事でした」(Yさん。以下同)

 その時、Tさんは多少お酒を飲んでおり、家まではかなり距離があったため、興味津々で色々と尋ねると、運転手は嫌な顔ひとつせず、1つ1つ質問に答えてくれたという。

「車は中古を買うそうです。センチュリーのような最高級セダンは、社用車として使われることが多いということですが、新車を買った後、最初の車検が来たら手放してしまうケースがあるそうで、そういった車を割安で手に入れるルートがあるのだとか。

 そして、乗った客には必ず名刺を配るようにしており、一度乗った客が電話をくれたり、人に紹介してくれたりするため、ほぼ予約で埋まっているとのこと。接待で使われることが多く、毎日のように銀座や赤坂に行っているほか、常連客の中には、空港やゴルフの行き帰りに使ったり、別荘に行くのにタクシーを使ったりする人もいるそうです」

 遠距離の客が多いこともあり、それなりに儲けを確保できているようだが、その日、Tさんが運良く高級タクシーに乗れたのは、予約が流れたため珍しく街を流していたからだった。乗車料金が同じなら、高級車の方が良いのは当たり前だろうが、それは運転手にとっても同じだという。

「その運転手は、もともと大衆車に乗っていたものの、センチュリーに乗るようになったら、疲れ方が全然違ったそうです。乗り心地は大衆車とは雲泥の差で、安全性や耐久性も段違い。車が大きいので、狭い道は少し大変そうですが、『運転はプロですから』とのことでした。最大のネックは燃費の悪さで、『ガソリンが高くて大変だ』とこぼしていました」

 ちなみに走行距離を尋ねると、約7年で40万kmほど走っており、そろそろ替え時だとか。恐らく二度とないセンチュリー乗車体験をしたTさんは快適さに感激し、「あれなら倍の料金を払っても良い」と思ったそうだ。

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