国内

皇居二の丸庭園のニシキゴイのヒレは長い、上皇陛下が関係

2018年に上皇上皇后両陛下はヒレナガニシキゴイを放流。退位を前に、池のコイをもう少し増やしたいというお気持ちからだった(時事通信フォト)

 天皇陛下の「即位の礼」など皇室行事が報道される中、改めて皇居に注目が集まっている。皇居の存在を知らない人はいないだろうが、そこには多くの知られていない謎が…。今回はその1つに迫ってみよう。

 東御苑内にある「二の丸庭園」の由来は、江戸時代の寛永7年(1630)にさかのぼる。3代将軍徳川家光の命を受け、茶人として知られた大名・小堀遠州が、江戸城の二の丸に庭園を造成した。現在の庭園は、9代将軍徳川家重時代の庭絵図面をもとに復元されたもので、一般公開されており、誰でも訪問可能だ。

 約6万坪の敷地には、明治神宮から株分けされた84種の花菖蒲や、ツツジ、各都道府県の木など多くの植物が植えられ、来園者を楽しませている。歴史探訪家で『最後の秘境 皇居の歩き方』の著者で、歴史探訪家の竹内正浩さんはこう語る。

「特に注目したいのが、黄金やプラチナ色をして、やけに長いヒレを揺らしながら、庭園の池のなかを優美に泳ぐ『ヒレナガニシキゴイ』です。通常の鯉の2倍の長さの尾ヒレや胸ヒレを持つという特徴があります。実は、このヒレナガニシキゴイの誕生には、魚類学者でもある現在の上皇陛下が関係しているのです」

 昭和52年(1977)、皇太子だった上皇陛下は埼玉県水産試験場(当時)を視察された。その際「インドネシアにヒレの長い鯉がいるので、日本のニシキゴイと交配してはどうか」と提言されたのをきっかけに誕生したのが、ヒレナガニシキゴイなのである。

 二の丸庭園には昭和天皇の思召しにより、東京近郊の武蔵野の山林の表土が持ち込まれ、雑木林が作られた。

※女性セブン2019年11月7・14日号

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン